こんにちは、きなこです。
フィリピン人の先生によるオンライン英会話スクールが増えていますね。
英語教授法をきちんと学んだ先生から安価に学ぶことができ、オンラインなので自分のスケジュールと都合がつけられる点が魅力です。
きなこは「教える訓練を受けた教養の高い人物」であれば、ネイティブに教わらなくとも問題ないと閑雅ています。
しかし、それでもモヤモヤが残るあなたのために、今日は国際的に見てもフィリピン人の英語力が高いことと、その理由の秘密についてお話ししますね。
目次
フィリピン人の英語力はスイスに次ぐ20位!アジア2位!
まずは、フィリピン人の英語力の高さを示す客観的なデータを見てみましょう。
EF社はテクノロジーとデザインを駆使した語学教育を世界に提供するスウェーデン創業の会社です。
ハーバード大学に研究情報を提供したり、アップル社と共同プロジェクトも行っています。
そのEF社が発表した2019年版世界最大の英語能力指数ランキングです。
フィリピンは、スイスに次ぐ第20位という高い世界ランキングを付けています。
アジア地域のランキングではシンガポールに次ぐ第2位です。
ちなみに、シンガポール国立大学は世界大学ランキングで東京大学を抜いています。
フィリピン人の英語力が高い4つの理由
1.英語はフィリピンの公用語
民族間でコミュニケーションを取る言語として、1987年の憲法で「フィリピノ語、英語」が公用語として採用されました。
公用語としての英語は、教育の場、宗教行事、印刷出版・メディア、そしてビジネスの場面などで主に使われています。
2.アメリカ植民地としての歴史
1565年以降、スペインの植民地だったフィリピンですが、1898年の米西戦争をきっかけに、アメリカ合衆国に統治権が動き、アメリカの植民地になりました。
このような歴史のため、アメリカ英語が普及しています。
多言語国家という事情に加え、植民地の歴史も重なり、フィリピン人は外国語学習が日常と隣り合わせであることが語学力を押し上げています。
3.時間数充実!他教科を英語で教える英語教育
フィリピンと日本の英語教育について、初等教育を比較してみます。
日本 | フィリピン | |
英語教育開始年齢 | 小学校3年生 9歳~ | 幼稚園 5歳~ |
英語の授業数 | 3・4年生:45分×週1回
5・6年生:45分×週2回 |
1年生:30分×週5回
5・6年生:50分×週5回 |
※フィリピンの授業数はDepartment of Education(2012)の省令No.31参照。
それだけではありません。
他教科を英語で教えるイマージョン教育がフィリピンでは行われています。
小学校3年生までは母語で算数や理科なども教えられていますが、4年生からは英語で教えます。
同じように、英語で他教科を教えることが、中等教育(高校6年)・大学にも続いていきます。
4.英語力と収入が直結する
英語が話せれば、高い収入を得られます。
話せなければ、低収入にとどまるとも言えますね。
この状況が切実であればあるほど、英語学習のモチベーションが高まるのは想像できます。
第一に、英語が話せれば、収入の高い欧米諸国で働くことが可能です。
JETRO(日本貿易振興機構)のデータを見てみます。
首都マニラにおいて、2018年12月~2019年1月の間、職種別の平均月給はこんな感じです。
製造業
- ワーカー(一般工職) 234ドル (12,619ペソ)
- 中堅技術者 373ドル (20,130ペソ)
- 課長級管理職 971ドル (52,466ペソ)
非製造業
- スタッフ(一般職) 497ドル (26,848ペソ)
- マネージャー(課長級)1,223ドル (66,035ペソ)
フィリピンは2016年の出稼ぎがGDP比8.8%を占める国です。
つまり、英語が話せる人は高い収入を求めて欧米圏へ出稼ぎに行く、ということです。
第二に、英語が話せれば、国内でもより高い収入を得られる欧米の外資系企業に就職が可能です。
欧米企業のアウトソーシング先(BPO)として、労働力が安価で教育水準が高く、アメリカの植民地だったフィリピンは人気が高いです。
このように収入と英語力は直結するため、フィリピン人は高い英語力を身に付けざるを得ないのです。
フィリピン人の先生に英語を学ぶメリット
フィリピン人の先生に英語を学ぶメリットは、英語力の高さだけではありません。
特に、初心者は非ネイティブのアジア人から学ぶ方が緊張しないという心理的なメリットがあります。
また、文化的に欧米人より近いため、感覚的な部分が通じやすいということもあります。
また、同じ第二言語学習者同士だからこそ分かる苦労を共有することもできます。
ネイティブに学ぶメリット、デメリットをこちらにまとめていますので、こちらも参考にしてください。
フィリピン人の英語力まとめ
フィリピン人の英語力について解説してきました。
フィリピン人の英語力の高さを表す数字
世界ランキングはスイスに次ぐ第20位
アジアではシンガポールに次ぐ第2位!
フィリピン人の英語力が高い理由
①英語はフィリピンの公用語
②アメリカ植民地としての歴史
③時間数充実!他教科を英語で教える英語教育
④英語力と収入が直結する
英語圏の先生の場合、時に「外国語学習の経験がほとんどない」ことがあります。
英語話者は外国語を身に付ける必要性がないためです。
フィリピン人の先生の方が実体験に基づき、つまづきやすいポイントや挫折してしまう気持ちを理解してくれる利点があります。
また、ネイティブを重視しすぎて、採用段階で「学歴」や「英語教授法の知識」を求めてない大手英会話スクールもあるそうです。
あなたが英会話の先生に求めていることは何なのか?
整理してみると、英語力の高いフィリピン人の先生から学ぶのが最適かもしれませんよ?
長文お付き合いくださり、ありがとうございました。