こんにちは。きなこです。
アルクの通信講座、NAFL日本語教師養成プログラムってどんな内容なんだろう?
通学講座と比べて、どんなデメリットがあるんだろう。
私は社会人で日本語教師を志していた頃、NAFLの講座を利用しました。
一日あたりの勉強量は
平日:通勤の隙間時間1時間
自宅で1時間
土日:3~5時間程度
一年間受講したおかげで、日本語教育能力検定試験に一発合格しました。
さて、本日は、NAFL受講が向いている人の特徴と、NAFLのメリット、デメリットご紹介します。
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目次
日本語教師資格とは
アルクの日本語教師養成プログラム、NAFLのお話に入る前に、まずは、日本語教師資格について説明します。
そもそも、日本語教師資格は、現在、国家資格ではありません。
一般的には3つのいずれかが「日本語教師」として採用される条件になっています。
- 大学・大学院で日本語教育科目を主専攻(45単位以上)
または副専攻(26単位以上)して卒業
- 学士の学位を有し、日本語教師養成講座
420単位時間以上修了した者
- 日本語教育能力検定試験合格
❷+❸の資格を求める学校も多く見られます。
なお、ボランティアで教えるには資格が必要ありません。
また、国内で働く場合は、日本語で日本語を教えるケースがほとんどですので、高い英語能力は必ずしも必要ではありません。
それでは、NAFLで目指す資格は上記のうち、❸になります。
日本語教育能力検定試験の対策としての役割が強い講座です。
日本語教育能力検定試験対策、独学では無理?
結論から言うと、独学は非常に厳しい試験です。
学生時代、旧帝国大学で言語学専攻し、20代前半で勉強を始めた私でさえも、NAFLなしでは合格が難しかったと断言します。
理由は2つ。
1つ目は、合格率の厳しさです。
日本語教育能力検定試験合格率は平均23%前後。
後にも説明しますが、私は検定試験合格後、日本語教師養成講座の「教育実習コース」に通っていました。
しかし、養成講座に理論の時から通っていたクラスメートでも、検定試験に合格できなかった人がいることを知りました。
二つ目は、膨大な試験範囲です。
下記の表が試験範囲です。
大学時代に言語学を学んだ私でさえ、範囲の広さに驚きました。
言語学は用語が難解なものも出てきますし、特に初学者は音声学が分かりにくいはずです。
区分 | 主要項目 |
---|---|
1 社会・文化・地域 | 1.世界と日本 (1) 諸外国・地域と日本 (2) 日本の社会と文化 2.異文化接触 3.日本語教育の歴史と現状 4.日本語教員の資質・能力 |
2 言語と社会 | 1.言語と社会の関係 (1) 社会文化能力 (2) 言語接触・言語管理 (3) 言語政策 (4) 各国の教育制度・教育事情 (5) 社会言語学・言語社会学 2.言語使用と社会 3.異文化コミュニケーションと社会 |
3 言語と心理 | 1.言語理解の過程 (1) 予測・推測能力 (2) 談話理解 (3) 記憶・視点 (4) 心理言語学・認知言語学 2.言語習得・発達 3.異文化理解と心理 |
4 言語と教育 | 1.言語教育法・実技(実習) (1) 実践的知識・能力 (2) コースデザイン(教育課程編成),カリキュラム編成 (3) 教授法 (4) 評価法 (5) 教育実技(実習) (6) 自己点検・授業分析能力 (7) 誤用分析 (8) 教材分析・開発 (9) 教室・言語環境の設定 (10) 目的・対象別日本語教育法 2.異文化間教育・コミュニケーション教育 3.言語教育と情報 |
5 言語一般 | 1.言語の構造一般 (1) 言語の類型 (2) 世界の諸言語 (3) 一般言語学・日本語学・対照言語学 (4) 理論言語学・応用言語学 2.日本語の構造 3.コミュニケーション能力 |
私が準備期間一年で、一日あたりに勉強した量は
平日:通勤の隙間時間1時間
自宅で1時間
土日:3~5時間程度
これだけの勉強量で済んだのは、NAFLで効率的に学習を進められたおかげです。
NAFL受講に向いている人の特徴
NAFLは非常に質の高い講座ではありますが、あなたの目標によってはベストの選択肢ではないかもしれません。
- 日本語教師の適性を見極めたい
社会人や主婦 - 英語や外国語を研究したり
大学で教えているが
需要の高い日本語教育に興味がある人 - 小学校・中学校・高校の先生で
外国人児童・生徒の日本語教育に悩んでいる人 - 海外在住で、日本語教師の資格に興味がある人
- 大学を卒業していない人
理由を追って説明します。
❶日本語教師の適性を見極めたい社会人や主婦
日本語教師は非常にやりがいのある面白い仕事です。
日本で暮らす外国人にとって、生活や勉強の基盤となる日本語を育てていく大事な仕事です。
たくさんの文化に触れることができます。
外国人留学生だけでなく、外国人労働者が増えている今、政府も公認日本語教師資格創設を検討するなど、脚光も浴びています。
しかし、現状では、非常勤講師からスタートすることがほとんどです。
例えば、民間の日本語学校であれば、時給1,500円といったケースも少なくありません。
現在の仕事を辞めて、夢に向かってよいのか?
新しい人生の再スタートを日本語教師に賭けてよいのか?
適性と時流を見極めながら資格を取りたい人にとって、NAFLはよい選択です。
私がNAFLを選んだのもまさにこの理由でした。
NAFLをオススメする理由は2つ。
❶安い価格と、❷時間の自由度です。
❶安い価格
NAFLは日本語教師資格を取得するための講座の中で、価格が非常に安いです。
適性を見極めたいという人にとって、価格の安さは魅力です。
NAFL | 通信+通学 |
通学 |
約10万円 | 約50万円 | 約60万円 |
日本語教師資格で、すでに説明しましたが、420時間の養成講座の中で一部を通信で行うことが認められている学校があります。
通信+通学コースとは、120単位時間以上は面接による研修又はメディア利用した研修を行っており、基準を満たしていると文化庁が認めた学校のことです。
❷時間の自由度
NAFLは通学不要の通信講座です。
従って、通学講座のように時間を拘束されるようなことはありません。
忙しい社会人や育児・家事に忙しい主婦でも支障なく、勉強を進めることができます。
そもそも文化庁の認定一覧(令和元年時点)によると、認定校は全国6校。
例えば、資格の大原では、420時間のうち、240時間通学が必要です。
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❷英語や外国語を研究したり、大学で教えているが需要の高い日本語教育に興味がある人
大学で言語を教える院卒の友人から「日本語教師資格」について尋ねられることがたびたびありました。
私は迷わず、NAFLを薦めていました。
価格の点もオススメの理由ですが、言語関連の分野で「修士号」または「博士号」を持つ人物が「日本語教師養成講座」に通うメリットはないからです。
キャリアのゴールが「民間の日本語学校勤務」でしたら、話は別です。
しかし、「大学で職を得ること」が目的ですよね。
NAFLで日本語教育能力検定試験の対策を行いながら、理論も学び、すでにある学位と共に、検定試験に合格したことをアピールする方がお金がかからず、効率的です。
例えば、フランス語で博士後期課程満期退学の友人は、日本人にアカデミックライティングを指導していました。
この場合、「日本語教育を勉強した」ことが証明できれば、留学生教育の仕事につながる可能性が十分あります。
つまり、NAFLで対策を十分に行い、「日本語教育能力検定試験」に合格すれば、十分です。
研究分野も含めて、日本語教育に転向したいなら、当然大学院入学をオススメします。
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❸小学校・中学校・高校の先生で外国人児童・生徒の日本語教育に悩んでいる人
中学校教師・高校教師をしている友人から相談を受けたことがあります。
この場合もNAFL受講が適しています。
民間の日本語学校に転職したいという理由でないなら、学校の仕事に差し障りがない範囲で、理論が学べれば十分だからです。
実技も学びたいのであれば、「教育実習コース」のみ提供している学校があります。
なお、個人的には現職の英語や国語の先生なら、15万円かけて実習コースに通う必要性を感じません。
NAFLの実技講座を見るだけで、十分だと思います。
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❹海外在住で、日本語教師の資格に興味がある人
海外在住の日本人からも相談を受けることがありました。
在住の地で日本語教師の仕事を探したり、オンライン講師を目指しているなら、NAFLが適しています。
特に、途上国で働いたり、オンラインで働く場合には、国内の民間の日本語学校では働くよりも採用条件のハードルが低いです。
一番お金もかからず、完全に通信で勉強できるNAFLで「日本語教育能力検定試験」合格を勝ち取るのが一番効率的です。
NAFLが最善という結論になります。
また、留学中で帰国後に日本語教師を考えている場合も、NAFLはよい選択です。
完全に通信のみで受講できるので、留学中から準備が可能、時間の無駄が少なくて済むためです。
実技が心配な場合や日本語学校とコネを作りたい場合は、帰国後、実習コースを受講するということも可能です。
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❺大学を卒業していない人
大学を卒業していない高卒の人が取得できる日本語教師の資格は「日本語教育能力検定試験合格」のみです。
その他は大学への入学が必要となります。
大学への入学を検討していない人には、検定試験対策ができるNAFLがオススメです。
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NAFLの落とし穴?2つのデメリット
NAFLのデメリットについて、まずは説明します。
420時間の日本語教師養成講座ではない
上記で述べた通り、日本語教師資格と一般に呼ばれるものは3つあります。
- 大学・大学院で日本語教育科目を主専攻(45単位以上)
または副専攻(26単位以上)して卒業
- 学士の学位を有し、日本語教師養成講座
420単位時間以上修了した者
- 日本語教育能力検定試験合格
就職のコネができない
日本語教師養成講座は、日本語学校と併設されていることがほとんどです。
つまり、日本語学校は養成講座修了生から、求人の声掛けをするということです。
それを養成講座の広告文句に謳っているところもあります。
就職において重要な「コネ」を作ることが通信講座であるNAFLではできないことがデメリットです。
NAFLで就職サポートサービスもやっていますが、全国各地の受講生に対し、どこまで有効なサポートができるかは疑問です。
しかし、これには裏技があります。
きなこは検定試験に合格した後、「教育実習コース」のみ養成講座で受講しました。
養成講座全部を修了した人と同様に、「他の学校から募集があった場合に連絡をしてもらう」というメーリングリストにも入れてもらいました。
また、教育実習を100点中92点で修了したこともあり、養成講座全部を修了した人と同様に、非常勤に声掛け頂きました。
卒業同期のメンバーや先生との人脈も、しっかりできました。
ですので、こういった教育実習コースのみ受講という裏技を使えば、「コネができない」というデメリットは解消できます。
NAFLを受講する4つのメリット
NAFLを受講する4つのメリットを見てみましょう。
リーズナブルな価格
すでに価格のところで、説明しましたが、他の方法と比較し、受講料は最安値クラスです。
開講も歴史が古く、また、アルク自体が語学教育で定評のある会社です。
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日本語教育能力検定試験の高い合格率
日本語教育能力検定試験合格率は平均23%前後です。
しかし、NAFLの修了生における合格率は66.3%(2017年4月および2019年5月)
平均の2.8倍です。
また、NAFLはこれまで累計8万人もが受講しています。
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通信で完結するスタイル
NAFLでは通学する必要がありません。
日本語教育能力検定試験合格を目指す、忙しい人達にとっては最善の学習スタイルです。
また、分からない部分があれば、質問も可能です。
私が受講していた頃は、オンラインで質問ができなかった時代でした。
このため、上の写真のように「通信欄」で質問回答をやりとりしました。
現在は、オンラインのサポートシステムがあり、Web上で質問や学習管理が可能になっています。
私は言語学専攻だったということもあり、質問は細部に渡りましたが、どの質問にも完璧に丁寧に答えてくれ、非常に満足が高かったです。
>>アルクの公式サイトへ(NAFL日本語教師養成プログラム)テキストの質
テキストの著者は皆、一流大学の言語学者や日本語教育学者です。
日本語教育能力検定試験に合格するためには、理論を基本から理解しなければなりません。
一流の研究者が書いているテキストなら、安心です。
私は特に日本語教育分野のテキストに感銘を受けました。
実技、教案例が具体的で実際、授業展開考える時の参考になりましたし、教え方講座のビデオもとても分かりやすかったです。
また、検定試験対策専用の問題集や模試も試験合格に役立ちました。
すでに書いたように、質問の機会も設けられているため安心です。
私がNAFL受講していたのは10年以上も前のことですが、いまだに教科書、添削結果一式取ってあります。
言語学専攻の私が繰り返し見たくなるほど、分かりやすく内容の濃かったからです。
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【NAFL】日本語教師への近道のまとめ
日本語教師資格とは
- 大学・大学院で日本語教育科目を主専攻(45単位以上)
または副専攻(26単位以上)して卒業 - 学士の学位を有し、日本語教師養成講座 420単位時間以上修了した者
- 日本語教育能力検定試験合格
NAFL受講に向いている人の特徴
- 日本語教師の適性を見極めたい
社会人や主婦 - 英語や外国語を研究したり
大学で教えているが
需要の高い日本語教育に興味がある人 - 小学校・中学校・高校の先生で
外国人児童・生徒の日本語教育に悩んでいる人 - 海外在住で、日本語教師の資格に興味がある人
- 大学を卒業していない人
NAFL2つのデメリット
420時間の日本語教師養成講座ではない
就職のコネができない
→教育実習コース受講でカバーできる
NAFLを受講する4つのメリット
リーズナブルな価格
日本語教育能力検定試験の高い合格率
通信で完結するスタイル
テキストの質
私は日本語教育能力検定試験合格直後には、日本語教師を目指しませんでした。
独身だった当時、収入の点で踏み切れませんでした。
しかし、日本やカナダでボランティアとして関わる際の知識に役立ちました。
色々な人と出会うことができました。
カナダではLanguage Exchange(言語交換)の交流に役立ったこともあります。
結婚して育児のために正規の仕事を退職した現在、教員免許と共に生かしたり、オンライン講師として生かす機会を模索しているところです。
夫は海外転勤の可能性もあるため、転勤の際にも生かせる機会がありそうで楽しみにしています。
NAFLでしっかり理論と実技の基礎を叩き込み、日本語教育能力検定試験合格を目指してください