こんにちは。きなこです。
知っていましたか?
英語の長文は全部理解しなくても、答えにたどりついてしまうのです。
英語の長文読解について、楽になるコツを前半後半二回に分けてご説明しますね。
きなこの英読解に関する実績は下記の通りです。
- 旧帝国大学文学部言語学専攻
- カナダ留学経験あり(1年半)
- TOEIC985点取得
- 英検準1級取得
- IELTSのReadingで最高8.0取得
仕事では、国立大学研究員時代、海外の労働法(英文)調査に携わっていた経験もあります。
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目次
長文読解のコツ1 文章構造を覚える
英語の文章構造を覚えると、「ここだけ読めば、長文の全体像が分かる」というポイントが分かります。
概要を捉えたいときに文章を読む方法を「スキミングリーディング」と呼びます。
以下、流れを説明していきます。
文章の構成順序を覚えて、話の流れをつかもう
原則論にはなりますが、文章の構成は下記の通りです。
①導入:文章の話題は何か
②本論:具体例や根拠、筆者の意見
③結論:最終的な答え
例)
①導入
ホームレスが生まれる要因は複雑に関係している
主な要因は2つ → 個人的な要因、構造的な要因
②本論
個人的な要因 → 障害や病気など
構造的な要因 → 失業、貧困の連鎖など
③結論
ホームレス対策の検討時は、複雑な要因を分析しよう
文章構成参照元:http://england.shelter.org.uk/campaigns/why_we_campaign/tackling_homelessness/What_causes_homelessness
この型以外の文章も中には存在しますが、大原則ですので覚えておいてください。
パラグラフのルールを覚えて要点をつかもう
次にパラグラフのルールを説明します。
- 1つのパラグラフに1つの話題(トピック)
- 第1パラグラフは文章全体のトピックが書かれる
- パラグラフの一番最初の文に、要点が書いてあることが多い ※最初の文をTopic Sentenceと呼びます。
つまり、「第1パラグラフの第1文目を読めば、文章の全体像が分かる」ということです。
英語の文章構成は下記の通りです。
- 第1パラグラフ → トピックを提示
- 第2パラグラフ以降 → 具体的にトピックが深まる
- 最終パラグラフ → 結論
パラグラフ内の構成も、全体の文章構成と同じです。
- 最初の文 → トピックを提示
- 2番目以降の文 → 具体例や具体的な数字、根拠を示す
=具体的にトピックが深まる
- 最後の文 → 結論 ※全パラグラフに必ずある訳ではない
この構成を利用すると、下記のような読み方が効率的だと言えます。
- 第1パラグラフの1番目の文で全体像をつかむ
- それぞれのパラグラフの1番目の文を先に読む
→ ①でつかんだ全体像に沿って、具体的なトピックを確認
長文読解コツ2 ディスコースマーカーに注目
文章構成とパラグラフのルールで、英文の文章展開がよく分かったと思います。
さらに文章展開を示す「しるし」となる語句、ディスコースマーカーについて学びましょう。
ディスコースマーカーで分からない単語と要点を知ろう
ディスコースマーカーとは文章の展開のしるしとなる語句で、「but」接続詞の他、On the other handといった表現も含まれます。
ディスコースマーカーを使うと、2つの効果があります。
・分からない単語の意味が推測しやすくなる
・文章の要点が分かりやすくなる
具体的には、下記の「but」がそうです。
She is cute, but she is not so friendly.
彼女はかわいいけど、そんなに親しみやすくないよね。
「but」は逆接で、前半と後半は正反対の内容です。
前半のcute, but…を読んだだけで、「あんまり愛想よくないんだろうな。」ということが想像つきますね。
さらに、効果を見ていきましょう。
例えば、vulnerableという単語、辞書を調べずにすぐ分かりますか?
ところが、次を見てください。
…..vulnerable, but ……powerful.
powerfulの反対なので、「弱い」という趣旨の言葉ということが分かると思います。
vulnerableは傷つきやすい、とか、弱いという意味の単語です。
そして、逆接は後半の要素が「主張したいこと」というのが多いので、powerfulに注目して読むと、文章の要点が捉えやすくなります。
それでは、頻出の6つのディスコースマーカーを見ていきましょう。
逆接:主張を目立たせるために反対の内容をつなぐ
例
Of course McDonald’s tastes good but Mos the best.
もちろんマックもおいしいけど
【逆接】
モスが一番
【主張】
but | しかし |
however | |
although |
譲歩:主張に対立する意見を言う
例
Of course McDonald’s tastes good but Mos the best.
もちろんマックもおいしいけど
【譲歩:一般論】 逆接
モスが一番
【主張:対立意見】
of course | もちろん |
certainly | たしかに |
Indeed | なるほど |
対比:2つの要素を比較する
例
Tom always goes out with friends while his sister studies hard.
トムはいつも友達と
出掛ける一方
【対比】
妹は勉強熱心だ
【強調】
while | 一方で |
on the other hand | 他方 |
例示:具体例を挙げる
例
I study English everyday. For example, I memorize one English word a day.
私は毎日英語を勉強する
例えば
【例示】
1日、1つの英単語を暗記する
【具体例】
for example | 例えば |
for instance |
言い換え
例
My grand father is hard of seeing. In other words, he is blind.
祖父はほとんど目が見えない
言い換えれば、
【言い換え】
盲目なのだ
【具体例】
in other words | 言い換えれば |
that is | すなわち |
結果:最終結論を言う
結果
最終結論を言う
例
I stopped exercising. As a result, I have gained weight.
運動をやめた。
その結果、
【結果】
私は太った。
【具体例】
therefore | その結果 |
as a result | |
consequently |
英語の長文読解おすすめの参考書
文章構成やディスコースマーカーを使って演習するのに、おすすめの参考書はこちらです。
ディスコースマーカー英文読解 日比野克哉 (著) Z会
難易度は少し高いですが、機能別にディスコースマーカーを整理した「ディスコースマーカー・ハンドブック」が便利です。
ハンドブックに掲載されたディスコースマーカー(接続詞たち)を覚えていきましょう。
英語の長文読解①についてまとめ
英文の長文読解のコツ(前半①)についてまとめました
長文読解のコツ1 英語の文章構造を覚える
文章の構成順序
- 導入:文章の話題は何か
- 本論:具体例や根拠、筆者の意見
- 結論:最終的な答え
パラグラフのルール
- 1つのパラグラフに1つの話題(トピック)
- 第1パラグラフは文章全体のトピックが書かれる
- パラグラフの一番最初の文に、要点が書いてあることが多い
パラグラフのルールを利用した効率的な読み方
- 第1パラグラフの1番目の文で全体像をつかむ
- それぞれのパラグラフの1番目の文を先に読む
→ ①でつかんだ全体像に沿って、具体的なトピックを確認
長文読解のコツ2 ディスコースマーカーに注目
- 分からない単語の意味が推測しやすくなる
- 文章の要点が分かりやすくなる
ぜひ、効率的に長文読解を解く際の参考にしてみてください。