こんにちは。元ワーママ公務員のきなこです。
今日は公務員試験合格を目指すための予備校選びについて説明します。
LEC、TAC、大原、クレアールの大手4校で、ランキング3位を紹介した後、各学校の特徴を詳しく比較しますので、ぜひ参考にしてくださいね。
こんな公務員試験受験生に向けて書いてます
- 裁判所事務官一般職が第一志望
- 併願先は教養試験のみ(市役所、県庁、国立大学法人)
- 勉強負担をできるだけ軽くしたい人
専門科目のある試験種と併願した人はこちら。
きなこの公務員合格実績はこちら。
大学時代
- 大学3年生7月から予備校TAC
通学コースに通い、現役合格公務員合格実績
- 国家公務員1種・経済(国家総合職)一次合格
- 国家公務員2種(国家一般職)最終合格
※官庁訪問の結果、国立大学
社会人公務員浪人時代①29歳
- 週30時間の非正規公務員業の傍ら独学
- 筆記試験は教養試験のみ
公務員合格実績
- 公立大学法人二次合格(最終は三次まで)
- 地方公務員(学校事務)最終合格
社会人公務員浪人時代②38歳
- 時短週30時間勤務のワーママ研究員
独学で勉強 - 筆記試験は教養試験のみ
公務員合格実績
- 公立大学法人最終合格
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目次
タイプ別・裁判所事務官一般職の公務員予備校の選び方
①コスパ&充実度で一番オススメ
LEC
②教養試験を重視したいあなた
TAC
③選択科目が経済学
数的処理が苦手なあなた
資格の大原
④価格重視で集団面接対策は不要なあなた
クレアール
次の章から、この根拠を説明していきますね。
裁判所事務官一般職の公務員予備校の比較
LEC、TAC、大原、クレアールという大手4校のコースを比較しました。
ただし、資格の大原は、裁判所事務官(一般職)の専願コースがないため、地方上級・国家一般職に対応するコースを選びました。
価格の比較
大手4校の価格比較(税込み・入学金込み)は下記の通りです。
通学コースはWebでも受けられる価格を載せています。
LEC | TAC | 資格の大原 | クレアール |
通学 270,000 Web |
通学 Web |
通学 361,400 資料通信 |
Webのみ 205,000 |
※1資格の大原は春に最終合格を目指すコースを載せました。
なお、「資料通信」とは映像の講義が全くないテキストのみのコースです。
通学とはカリキュラムが異なります。
通学カリキュラムに対応するWebは2020.6.4時点ではありませんでした。
※2クレアールには1年の受講期間延長プラン(プラス30,000円)があります。
その年に合格した場合、全額返金されます。
大手3校ではLECが圧倒的にお得な価格となっています。
また、クレアールはWebに特化しているため、一番リーズナブルな価格となっています。
カリキュラムの比較
大手4校の教養試験対策のインプット講義のカリキュラムを分析しました。
(分析の全体の表は後に載せてます)
インプットに答練や論文対策、時事対策、面接対策は数に含めていません。
つまり、「インプット」の割合が小さいということは、答練や二次試験対策の時間が大きいということです。
全体 | 面接 | |
|
インプット 職種別 裁判一般職 模試5回 全国57校舎 |
集団面接有 面接データベース Web対応可 模擬面接録画 志望先別講座 |
インプット 経済学 裁判一般職 模試5回 全国36校舎 |
集団面接有 面接の情報 |
|
インプット 専門(職種別) 模試14回 全国47校舎 |
集団面接有 面接の情報 Web面接可 |
|
インプット 経済学 模試1回 Onlineの |
プレゼン対策 スピーチ課題 適性試験対策 模擬面接は 電話面接 集団面接なし |
※1模擬面接の録画に対応していない校舎もあります。
※2TACには算数など理系科目の入門講義があるコースもあります。
表中の経済学はミクロ経済学、マクロ経済学です。
主要科目はミクロ・マクロ以外の経済系科目と行政系科目になります。
予備校授業ー裁判所2
ところで、表中の価格は割引適用前のものです。
申込み時期による早割、大学生協申込み割引、離職者応援割引、奨学金制度(返金不要!)などもあるので、パンフレットを請求してチェックしましょう。
裁判所事務官一般職公務員試験の予備校、各校の特徴
それでは、各学校の特徴を詳しく見ていきましょう。
学校その1:LEC
弁護士が設立した法律系科目に強い予備校です。
「裁判所」の職員を第一志望にするあなたには心強い味方です。
また、比較した4校の中では一番校舎数も多く、設備や制度の充実度は一番高いですし、通学の中では一番価格も安いです。
LECを利用するメリットは以下の3つです。
LECのメリット①
裁判所事務官の必修講座が充実
裁判所事務官の必修講座が15回と、他の予備校と比較し、飛び抜けて多いです。
また、裁判所事務官用の答練編も別に3回用意されています。
近年、法科大学院出身受験者が増え、試験が難しくなってきている「裁判所事務官一般職」の試験。
法律に強いLECだからこそ、できる対応です。
また、公開模試で裁判所事務官に特化したものが提供される(1回)のはLECだけの特徴。
LECのメリット②
面接がWeb対応可、校舎が遠くても安心
臨場感を味わいながら、模擬面接がしたい!と思う方が多いでしょう。
校舎が遠くても、Web面接が対応可能ですので、大変便利です。
LECのメリット③
模擬面接の録画サービスがある
※対応のない校舎もあり
自分が模擬面接で話している様子を録画してもらえるサービスがあります。
客観的に自分が話す姿を見て、助言してもらえるというこれまでにない新しいサービスです。
LECのデメリット
デメリットはクレアールや大原の資料通信に比べれば、価格が高いということになりますが、最新の設備で充実した指導を受けられるメリットが大きいです。
また、教養試験に自信がない人はTAC、数的処理に自信がない人は大原の方がコマ数が多いため、その点でも検討してみてください。
学校その2:TAC
公認会計士を多く輩出している経済系科目に強い予備校です。
きなこは大学時代に通いました。
TACで勉強し、ノウハウを身に付けたおかげで、後に独学で教養試験のみの公務員試験を2回突破しているので、とても指導力のある学校です。
TACのメリット①
教養試験対策で社会科学・人文科学が充実
教養試験のインプット講義の割合が大きいのが特長です。
従って、教養試験のみの併願先にも力を入れたい人にはオススメです。
特に、予備校別の分析で見た通り、他の予備校に比べると、社会科学・人文科学の講義割合が多いことが分かります。
社会科学は、法律・経済の専門科目と重なりますので、気にしなくてよいです。
しかし、政治学系の科目は専門で勉強していません。
TACでは政治社会が7回あります。
社会科学は、教養試験においては重要度の高い科目です。
人文科学や自然科学よりも出題数が多いです。
また、出題範囲や頻出問題が限られていますので、効率的に勉強ができます。
政治社会分野に自信がない人はTACを選ぶメリットがあります。
また、会計士で有名な学校ですから、経済系科目は強いというメリットもあります。
裁判所事務官
TACのメリット②
大卒程度の合格実績に自信がある
TACのパンフレット表紙を見れば分かる通り、大卒程度の合格に自信がある、と大きく書かれています。
2018年度の国家公務員(大卒程度)合格者は2,838名、地方公務員(大卒程度)は3,127名と非常に大きな数字を叩き出しています。
大卒に特化した数字を集計している学校はTACだけです。
私は講師の質問タイムを死ぬほど活用して、分からないところを丁寧に解説してもらって大満足でした。
ちなみに当時、TACの同窓生で3人、同じ国立大学(当時国家二種公務員)へ入庁しましたから、指導力は確かなものだと言えます。
TACのデメリット
LECと比べると価格が大幅に高い、という点です。
しかし、過去の面接情報が閲覧でき、集団面接対応、面接は集団・個人ともに回数無制限なので、安心して受講できる予備校であることは事実です。
経済系科目を選択したい人には検討の余地があります。
学校その3:資格の大原
全日制の大原法律公務員専門学校も運営している学校です。
>>資格の大原へ
今回取り上げているのは、「資格の大原」で、主に夜間のコースを提供している学校になります。
ちなみに、全日制の専門学校に通学していた同期は3人中2人でした。
専門学校の学歴取得も兼ねて、専門学校で一年しっかり対策する人が多いことがうかがえます。
大原のメリット①
数的処理の講義数が多い
教養試験のインプット講義は、予備校別の分析で見た通り、他の予備校に比べると、数的処理の割合が高いことが分かります。
数的処理は教養試験のみの試験で大きな力を発揮します。
教養試験のみの併願先にも力を入れたい人、数的処理が苦手な人にはオススメです。
大原のメリット②
資料のみの通信講座が安い
自習に強い人は、大原の資料通信(95,000円)が最も安いです。
資料通信のメリットは4つあります。
- 自分自身で教材をそろえる手間がかからない
- 個人では対策がしにくい面接や論文についてテキストがある
- 公開模試5回分付
- Webのポイント解説講義プランもあり(159,000円)
③で紹介するWeb面接を組み合わせると、通学やWebコース並みの安心が得られます。
集団面接や論文試験がない試験種の場合は、検討の価値があります。
大原のメリット③
面接がWeb対応可、校舎が遠くても安心
LECと同じように面接は校舎にいかなくても、Webで対応可能です。
料金は25分につき、3,000円必要です。
資料通信と組み合わせると、とてもリーズナブルに対策ができる点も魅力です。
なお、LECのWeb面接は追加しても無料なので、その点で比較したい方もいるでしょう。
まず、LECと大原の校舎の場所を確認し、実際にどの程度、Web面接を利用しなければならないか、考えてください。
なお、集団面接がある人は来校して対策しますから、模擬面接の予約を同じ日に合わせれば、Web面接を追加する料金を抑えられます。
大原のデメリット
受験に必要ない科目が含まれている、刑法がない
上でも述べた通り、大原は「裁判所事務官一般職」の専用コースではありません。
ですので、政治学、財政学といった裁判所事務官には必要のない専門科目が含まれています。
専門科目ですので、もちろん教養試験のみの試験種にも必要ありません。
しかし、講座は価格の面でTACとあまり変わりがありません。
「余分にお金が取られて悔しい!」と思わず、単に不要な科目はスキップすればよいでしょう。
また、刑法の授業はありませんので、刑法での受験を希望する場合は、
3回(10,100円)
8回(20,300円)※演習付
のどちらかをオプションで付けるか、自習することになります。
学校その4:クレアール
Web通信に特化しているため、通信ならではのサービスが充実してる学校です。
>>クレアール公式サイトへ他の予備校にはない学習管理のためのシステムが用意されていて、安価で効果的な学習ができるのが特徴です。
クレアールのメリット①
価格が安く、受講期間を一年延長できる安心プランがある
価格重視で対策したいあなたには朗報です。
受講料が20.5万円台と他の学校を大きく引き離しているだけではありません。
3万円追加して安全保証プランに加入しておけば、万が一不合格になっても、2年目の講座受講は無料のまま継続できます。
しかも、その年に合格すれば、全額返金されます!
試験準備まであまり時間がなく、自信のないあなたには非常にお薦めです。
クレアールのメリット②
志望先に合わせたモデルプランで学習できる
志望先によって出題科目やその出題数は当然異なります。
クレアールの映像コンテンツには、志望先別の学習目標時間が把握できる機能があります。
公務員試験は膨大な範囲なので、全部を完璧に勉強することはできません。
出題数に応じて、力の入れ方を変えるという視点は非常に大事です。
クレアールのメリット③
よくある質問をQ&Aでまとめたコンテンツがある
よく聞かれるQ&Aをまとめたコンテンツがあります。
もちろん、講師へ直接質問することもできますが、Q&Aは回答を待つタイムラグがない点で、とても便利です。
さすが通信に特化しているなと感心しました。
クレアールのデメリット
面接対策は通学講座を提供している学校に比べると、多少劣ります。
☑集団面接の模擬面接はない
☑模擬面接は水道橋校舎のみで受けられる
☑遠方の場合は電話面接で対応はできる
他の学校と違い事前にスピーチ課題で添削はしてもらえるものの、水道橋で受けられない場合は、対面での面接を練習できません。
講座で得た知識やフィードバックを元に、ハローワークや大学の就職課で、実践力を高めましょう。
通信特化なので、強制的に勉強する環境は作れないこと、対面での仲間のつながりができないこともデメリットといえます。
価格を重視している人や、自習の習慣が身に付いている人に向いています。
、
【学校事務、市役所、国立大】
教養型公務員試験の予備校の比較まとめ
予備校なんてどこも同じじゃん!と思っていたあなた。
カリキュラムやサービスに各学校、特色があることが分かりましたよね。
カリキュラム、面接サービス、志望先別対策の有無を確認しよう
最後は直観、ということもありますので、一度パンフレットを見比べてみて、自分に合った学校を選んで味方につけ、合格まで突き進んでください。
長文お付き合いくださり、ありがとうございます