おはようございます。
朝ご飯はフルグラに豆乳が定番、健康志向(朝から料理したくないだけ)!
元ワーママ公務員のきなこです。
大学って教務課以外イメージが湧かない・・・
仕事内容を知らないと、志望動機もうまくまとまりませんよね。
今日は大学ってどんな仕事があるんだろう?という疑問を持ったあなたのために、元国立大学法人職員、元公立大学法人職員として10年以上勤めたきなこが大学事務の仕事内容や大変な点などについて徹底解説します。
目次
大学事務の仕事内容と異動
それでは、大学事務職員の主な仕事内容について分野毎にお話しをします。
なお、一般的には国立大学も公立大学も、経験した部門を問わずに異動があります。
しかし、国立大学は人事部門から学生支援へ突然異動というようなことは、公立大学に比べれば、少なかったです。
(ただし、国立大も課長級以上の管理職の別系列異動は容赦なくあります。)
1.学生支援
学生の入学から卒業までを学業面、生活面から支援します。
- 学籍管理、修学指導、成績データの処理
- 奨学金、授業料免除、学生の健康管理、生活指導
- 就職サポート
- 大学入試センター試験・個別学力試験の実施 など
引用:関東甲信越地区・国立大学法人等職員採用試験
履修登録などの窓口以外にもオープンキャンパス、大学祭の支援など、多岐に渡ります。
学生支援部門は、季節労働であることが多いです。
例えば、履修登録や定期試験、成績処理の時期など、特定の締め切りがある時期は立て込みます。
入学試験の担当になると、特にそれが目立ちます。
先生への対応はお客様級に気を遣っておりましたが、国公立大学の学生さんは真面目で素直なタイプが多いので、学生対応に苦労したことはあまり記憶にありません。
とはいえ、昨今は精神面で問題を抱え、細やかな支援が必要な学生も増えていますので、対応にはもちろん注意してください。
2.研究支援
研究の助成、産学官連携の推進を支援します。
- 受託研究・民間との共同研究等の外部資金受入
- 知的財産の管理
- 寄附講座・寄附研究部門の設置・運営
- 地域研究拠点の運営・推進 など
引用:関東甲信越地区・国立大学法人等職員採用試験
②の知的財産の管理では、特許の知識が必要になるケースもあります。
国立大学も公立大学も「独立行政法人化」以降は、国や自治体からもらっていた恒常的な経費が毎年削減されているので、「外部から資金を調達するため」の仕事は重要度が増しています。
3.国際交流
海外との学術交流・学生交流の推進を支援します。
- 海外の大学・研究機関等との学術交流事業
- 外国人研究員等の受入、教職員の海外派遣
- 留学生の受入、学生の留学支援
- 地域社会と留学生の交流事業 など
引用:関東甲信越地区・国立大学法人等職員採用試験
海外事務所を設けている国立大学もあります。
その場合、海外事務所の管理もこの業務に入ります。
しかし、国際交流と言っても、例えば「留学生」は本来学生支援の仕事です。
部署横断的な仕事を担っているので、他課の知識が必要になったり、他課の人と協力する必要性が高い仕事でもあります。
英語力が日常的に必要なケースは本当に多く、TOEICの点数もフルに生かせる部署はあります。
きなこが英語をフルに生かした仕事をしていた時の話はこちらの
「英語を生かした専門的な仕事とやりがい」へ
4.総務・人事
事務全般を総括し、機関や教職員を支えるための幅広い業務を行います。
- 教授会・評議会等の会議運営
- 入学式、卒業式等の式典運営
- 規則の制定、改廃
- 職員の採用、昇任、異動、給与、研修、福利厚生 など
引用:関東甲信越地区・国立大学法人等職員採用試験
②は学生支援部門が担当する大学もあります。
企業の管理部門とほぼ同じなので、イメージがしやすいですね。
ただし、企業とは違って、まだ出勤簿に押印して出勤管理をしたりする紙文化が残っており、アナログだったりします。
5.財務
組織運営に必要な財務上の計画や管理を行います。
- 組織運営に必要な予算の要求・執行
- 各種物品の契約・購入・管理
- 授業料・検定料・入学金等の収入金の出納 など
引用:関東甲信越地区・国立大学法人等職員採用試験
法人化以前は、「総務・人事部門」や「財務部門」が出世コース・花形部署でした。
法人化以降は、人・お金が文部科学省の縛りから多少自由になり、これらの部署が王道出世コースとは言えなくなってきましたが、それでも、これらの部署に優秀な人材が集まりやすい傾向です。
法人化後は複式簿記になっているので、財務部門を目指す人は簿記を勉強して損はありません。
6.広報・社会連携
機関の教育研究活動の内容やその成果を社会に発信する役割を担います。
- 広報活動の企画・立案・実施
- 情報公開に関する業務
- 地域貢献活動(公開講座、出前授業等)の企画・実施 など
引用:関東甲信越地区・国立大学法人等職員採用試験
民間企業での広報経験者を登用して、専門スキルのある人材を置くケースも見たことがありました。
広報誌の作成やノーベル賞受賞者の会見など、華々しいイメージが強いですが、不祥事が起こった場合(病院なら医療ミス)の記者会見も広報が担当となるので、ハードな面もあります。
7.企画・評価
機関を発展させるための企画・立案を担います。
- 将来計画、大学改革
- 中期目標、中期計画、年度計画
- 大学経営の企画・評価(外部評価、自己点検評価)
- 業務改善推進 など
引用:関東甲信越地区・国立大学法人等職員採用試験
文部科学省とのやり取りが多く発生する部署です。
これらの企画内容を、大学のサイトで公開されていますので、特に①、②は面接前に確認しておきましょう。
8.医療支援
高度先進医療を担う附属病院の管理運営業務を行います。
- 外来患者の受付、入退院の手続、医療情報の管理
- 診察・入院料金の計算・収納
- 地域連携医療、災害医療支援、病院再開発計画の策定
- 病院経営にかかる情報の収集・分析 など
引用:関東甲信越地区・国立大学法人等職員採用試験
どの大学も、医学部と大学病院の仕事は激務の傾向にあります。
ですので、優秀な人材は医学部や大学病院に配置されることがよくあります。
医療事務業務は業務委託、という形態の大学もありますし、最近では法人の統一採用試験ではなく、「医療事務」に特化して転職サイトや別枠の試験で応募する大学も出てきました。
国立大学法人等職員や公立大学職員の仕事をしてみたい!と思ったあなたへ
教養試験に特化した対策ができる予備校をまとめましたので、参考にしてください。
大学事務の仕事内容まとめ
大学事務と一口に言っても仕事は多岐に渡ります。
- 学生支援
- 研究支援
- 国際交流
- 総務・人事
- 財務
- 広報・社会連携
- 企画・評価
- 医療支援
公立大学の先輩は「異動するたびに転職した気分」と表現していました。
仕事探しや、志望動機の作文、面接試験の時に、こちらの記事が役立てば、幸いです。
もっと詳しく知りたい!個別に聞きたい!というあなたのために、相談受付始めようと思いますので、しばし、準備をおまちください。
大学職員として勤務していた頃のお話しはこちらもどうぞ。
最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。