こんにちは。元ワーママ公務員きなこです。
公務員って年齢制限があるって聞いたけど、
一体何歳までなれるんだろう?
チャンスがあるなら受験してみたい!
私は在職15年の元公務員です。
ライフステージに合わせて3回公務員に転職した経験があります。
26歳 公務員退職
29歳 公務員に転職(未婚)
34歳 公務員退職(既婚)
→ 任期付公務員に転職
38歳 公務員に時短社員で転職(子供有)
本日、この変わった経歴を手に入れるために、徹底的に調べた年齢制限に関する知識をお話しします。
詳しいプロフィールはこちら
目次
公務員に年齢制限はあるの?何歳までなれる?
公務員になるには、「年齢制限」があります。
試験受験のために、年齢制限が設けられているからです。
しかし、年齢制限があっても、若い人と違って不利に扱われる、ということはあり得ません。
私自身、29歳と38歳で合格しており、しかも38歳の時は子供のいる時短希望の母でした。
もちろん年相応に求められる経験やスキルは高まります。
しかし、筆記試験の点数と面接試験の点数を合算し、順位の高い方から採用するという方式ですので、十分チャンスはあります。
年齢制限があっても、「59歳まで受験が可能」というような、実質、制限なしというところもあります。
しかし、この年齢制限は「受験する団体や職種によって全く違います」
特に、地方自治体の公務員だと、それぞれの自治体のサイトに行って情報を収集しなければなりません。
情報収集の前に考えることは下記になります。
希望職種を決める
まずはあなたの「なりたい職種」を明確にしてください。
免許が不要な職種
教員や保健師といった公務員はまず、「免許」の取得が必要になります。
しかし、教員は公務員の中でも「年齢制限が緩い」方の職業です。
だいぶつ先生ネットでは、教員の年齢制限についてまとめています。
事実上、年齢制限がなし(入職時59歳)の自治体も多くあることが分かると思います。
きなこも社会人になってから、通信大学で37歳に教員免許を取得し、今後教員(非常勤をまずは視野に入れていますが)になることを考えています。
他にも看護師など、専門職は免許が必要な分、年齢制限が緩いということはあります。
免許のある方や専門性を一から身に付けたい方は、お住まいの近くの自治体や転居可能な自治体のサイトで募集要項を手に入れましょう。
免許が不要な職種
事務職(行政または学校)や警察・消防などの公務員は特別な免許は不要です。
また、国家公務員の「国税専門官」など、専門職ではあるものの、入職時は特に免許が不要な職種もあります。
ただし、高校卒業、大学卒業といった学歴を求められることはあります。
私は行政職(事務職)の経験が長かったため、次の項からは、行政職の公務員の年齢制限について説明をします。
公務員の年齢制限
公務員の年齢制限を考える際、「公務員試験制度」の理解がポイントになります。
公務員試験は主に下記の3パターンの制度があります。
❶新卒+若年層の採用枠
❷社会人経験者採用枠 ※企業の中途採用のイメージはこちら
❸就職氷河期世代対象枠 ※国家公務員で行われている制度です。
それでは、国家公務員と地方公務員、それぞれどのようになっているか見ていきましょう。
国家公務員の年齢制限
❶新卒+若年層の採用枠
国家公務員の事務系職種は下記のように多岐に渡ります。
しかし、法務省専門職の社会人枠(40歳まで)を除き、「30歳」となっています。
- 国家公務員 総合職、一般職
- 裁判所職員 総合職、一般職
- 国税専門官
- 財務専門官
- 法務省専門職 法務教官など
- 外務省専門職
- 防衛省専門職 通訳など
- 労働基準監督官
- 航空管制官
❷社会人経験者採用枠
国家公務員の社会人経験者採用枠には2種類のパターンがあります。
(係長級)
職務経験2年以上(※2021年6月現在)という条件以外に
年齢制限は見当たりませんが
省庁別で学歴など細かい条件が指定されているため、
必ず人事院が提供する情報を確認しましょう。
(係員級)
国家公務員一般職は試験年度の4月1日時点で40歳未満という条件があります。
その他は、省庁別で異なる条件があります。
❸就職氷河期世代対象枠
2021年6月現在は下記の条件で募集されています。
就職氷河期に該当している方も、❶や❷の年齢制限にひっかからなければ、❶や❷で申し込みすることももちろん可能です。
1966(昭和41)年4月2日から1986(昭和61)年4月1日までに生まれた者
「就職氷河期」が対象のため、年齢が引き上げられたりすることはないと思いますが、人事院の最新情報を必ず確認しましょう。
地方公務員の年齢制限
地方公務員の年齢制限も国家公務員と同じく3つのパターンの年齢制限が存在します。
つまり、下記の3つです。
❶新卒+若年層の採用枠
❷社会人経験者採用枠
❸就職氷河期世代対象枠
まずは、❸について説明していきます。
❸就職氷河期世代対象枠
試験制度がある自治体とそうでない自治体があります。
例えば、2021年6月現在では
17都道府県(秋田、宮城、栃木、東京、神奈川、新潟、山梨、愛知、三重、滋賀、山口、徳島、高知、福岡、長崎、熊本、鹿児島)、
8指定都市(さいたま市、横浜市、川崎市、新潟市、静岡市、京都市、神戸市、熊本市)、
9市区町村(佐野市、前橋市、特別区、金沢市、呉市、尾道市、山口市、防府市、五島市)が実施を予定しています。
詳細の最新情報は総務省のホームページ及び該当の自治体のホームページを確認しましょう。
それでは、次に❶、❷について説明をしていきます。
❶、❷の年齢制限に関しては、「自治体によって対応がまちまち」ですが、詳しく説明していきます。
❶新卒+若年層の採用枠
30歳前後がボーダーラインというところが多いです。
年齢制限や学歴を満たしていれば、社会人経験者や学校卒業してから数年経つような方も、一般枠で受験が可能です。
❷社会人経験者採用枠
40歳前後または60歳未満というボーダーラインが多いです。
正社員の雇用経験のみならず、パートの経験、自営業者の経験もカウントされる自治体もあります。
こちらはクレアールという通信に特化した公務員試験の予備校が作っている無料の冊子です。
約50ページに渡り、公務員試験の仕組みや試験内容が解説されています。
社会人が公務員になるための方法が網羅されているので、年齢制限についてもまとまった情報が掲載されています。
特に参考になるのが、全国の経験者枠の一覧です。
年齢制限以外にも、公務員試験に役立つ情報がまとめられています。
例えば、第三章ではこのような内容がまとめられています。
試験内容 / 出題例 / 新形式の試験 / 論文試験テーマ
面接試験質問例 / 集団討論課題例 /
Q&Aでは、「今まで関わりのなかった自治体を受験しても採用されますか?」という、突っ込んだ内容についても取り上げられています。
数量限定の配布となっているため、配布が終わってしまう前に入手してください。
準公務員の年齢制限
きなこは正確に言うと、元国家Ⅱ種公務員、地方公務員、元準公務員の経験があります。
国立大学法人と公立大学法人の職員でした。
大学職員なら、30代以上でも受験できる裏技があります。
大学職員の年齢制限
国立大学の「国立大学等法人職員の統一試験」は年齢制限が30歳です。
しかし、それ以外に、独自採用試験で年齢制限がゆるい枠を設けていることがあります。
例えば、京都大学。
リクナビNEXTなど、統一試験とは別に、広く一般に募集されるのですが、
年齢制限は特に見当たりません。
また、名古屋大学と岐阜大学が統合した東海国立大学機構。
40歳未満対象に採用枠が設けられました。
また、内部の非正規職員向けに正職員登用試験を設けているケースがあります。
また、公立大学法人も似たようなケースがあります。
公立大学法人に、全国統一の試験はありません。
それぞれの法人で行われる採用試験で
・経験者採用を設けている
・係長級登用試験を設けている
・医療事務など特定の専門知識を要する枠で採用している
・年齢制限が緩い
・内部登用制度を設けている
という様々な例がある、ということになります。
詳しくはこちらの記事を参考にしてください。
大学職員の身分・待遇
国公立の大学職員は、旧国家公務員と旧地方公務員に該当します。
公立大学法人は自治体により異なる可能性もありますが、基本的には公務員と同じ「共済組合」(年金・健康保険)に加入でき、給与や待遇も公務員に準じた扱いです。
公務員と同等の待遇で、どうしても働きたい、というあなたは検討する価値があると思います。
その他の準公務員
その他、自治体の外郭団体や「学校給食センター」「財団法人」などの職員は、公務員に準じた身分や待遇があるものの、年齢制限が緩いというケースを見たことがあります。
市の広報に掲載されることもありますし、リクナビネクストなど、一般的な求人サイトにも掲載されますので、アンテナを高くして、情報収集に努めてください。
公務員になるための情報や勉強方法
公務員試験合格に役立つ情報や勉強方法をまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
❶勉強負担をとにかく軽くしたい!
教養試験のみの予備校比較
地方公務員(一般行政)
国立大学法人等職員、学校事務など
❷勉強負担は少し増えてもOK
裁判所事務官(一般職)が第一希望の予備校比較
教養試験のみが併願可能
地方公務員(一般行政)
国立大学法人等職員、学校事務など
❸専門科目があっても勉強できる。
幅広く併願したい時の予備校比較
国家公務員一般職
裁判所事務官一般職
地方公務員(一般行政)
国立大学法人等職員、学校事務など
❹国立大学法人等職員の合格に有利な記事
❺社会人から公務員を目指す人向けの記事
❻きなこも使っていた!公務員試験参考書9選
❼英語が公務員試験に有利な理由の記事
❽穴場の公務員試験を紹介した記事
❾公務員試験は難しくない?実態を分析した記事
公務員の年齢制限は?何歳までなれるの?まとめ
公務員試験の年齢制限についてまとめました。
年齢制限
受験する団体や職種によって全く違う
まずは希望職種を決める
専門職(免許が必要な職)は制限が緩いことも
三つの試験枠によって年齢制限は異なる。
❶新卒+若年層の採用枠
❷社会人経験者採用枠
❸就職氷河期世代対象枠
国家公務員
❶概ね30歳まで
❷一般職は40歳未満
その他職種によって異なる
❸氷河期対応の生まれ年を要確認
地方公務員
■受験する団体よって全く違う
無料の公務員ハンドブックなどで情報収集を
準公務員
■国立大学等法人職員
統一試験は30歳だが
独自試験で年齢制限が緩いところも
内部の非正規職員向けの登用試験で制限なしも
公立大学法人職員
大学によってまちまち
・経験者採用を設けている
・年齢制限が緩い
・内部登用制度を設けている
それ以外の準公務員
転職サイトや市の広報などで情報収集
公務員試験の仕組みは少し複雑で分かりにくいですが、年齢制限があっても、その枠に当てはまれば、一方的に不利に扱われることのない素晴らしい仕組みです。
この記事が皆様の公務員試験合格のお役に立てれば幸いです。