こんにちは。元ワーママ公務員のきなこです。
地方公務員で英語が必要な場面って、どんな部署があるのかな?
今日はインタビュー記事をお届けします!
海外赴任のご経験もある現役公務員のしょうてんさん(@shoten081)にお話を伺います。
英語を使う公務員の仕事はこちら
公務員試験と英語:仕事内容や試験対策についてはこちら
なお、管理人のきなこは、
TOEIC985点取得し、
3つの組織で公務員を経験し、
国際労務担当として海外出張なども経験している異色の元公務員です!
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目次
地方公務員が英語を生かす場面
しょうてんさんは公務員歴17年目の中堅職員さんです。
あまり世間では知られてない、英語と地方公務員について、現役公務員の視点と、実体験に基づいて語って頂きます。
地方公務員が英語を生かせる部署
庁内(県庁や市役所)では、下記のような部署が挙げられます。
観光課:海外の観光客向けに自治体のPR
市民課:外国人市民の窓口担当
国際課:姉妹都市、友好都市の交流事業
物産課:地元産品の海外展開
国際課は私も経験がありますが、英語使用率は10%程度というところでした。
ちなみに、海外事務所を持っている自治体もあるんですよ。
自治体国際化協会の2020年3月の報道資料によると、全国76の自治体が海外事務所を持っています。
全拠点の数283のうち、業者への業務委託などを除いた独自事務所の数は約25%の72。
つまり、実際、自治体の職員が実際派遣されるケースは絶対数としては少ないです。
東京都の例を挙げます。
持っている海外事務所は16か国に及びますが、
自治体の職員を派遣している事務所は1か国でタイにあります。
海外事務所の主な設置理由は下記の3つが挙げられます。
- 海外における観光のPR・セールス活動
- 中小企業の営業活動を現地で直接サポート
- 日本進出を検討する外国企業の支援
東京都のタイ事務所は、❷のために設置されています。
地方公務員の部署異動と英語力は?
自治体によります。
正直なところ、英語力で人選しているケースは少ない印象です。
英語が話せる職員が市民課に異動すると、窓口に外国人が来るたびにヘルプを求められ、自分の担当業務が全くできないという話はよく聞きます、笑
地方公務員と海外出張
出張はもちろんのこと、駐在もあります。
駐在はあまり知られていないので、この後、詳しく説明します。
地方公務員と海外赴任
地方公務員の海外赴任先
海外事務所以外にも、庁外、つまり外部機関の海外にある事務所などへの出向もありますよ。
こちらの方が絶対数は多いです。
正確なデータは取りにくいですが、人数としては、外部機関への出向者の方が圧倒的に多いです。
少なくとも年に150人は海外にいる地方公務員がいると思います。
また、自分の自治体を離れて他の組織の人間と仕事をすることで視野が広がるというメリットもありますね。
はい、代表的なのは下記のような機関です。
地方銀行の海外事務所
外務省(在外公館)
JETRO(日本貿易振興機構)
JNTO(日本政府観光局)
CLAIR(自治体国際化協会)
また、CLAIRでは、海外の地方自治体の職員を日本に研修員として、半年から一年受け入れる「自治体職員協力交流事業」というのも行っています。
逆に、海外からの職員を受け入れる機会もある、ということになります。
海外赴任の選抜方法
自治体により異なりますが、知っている範囲でお答えしていきますね。
❶経験年数や経験部署、英語力などの条件
経験年数:
30歳前後が一番多いですが、20代半ばから40代まで幅広いです。
経験部署:
海外業務がある部署(国際課・観光課・物産課)を経験した方と、
そうでない方の割合は半々くらいだと思います。
英語力:
TOEIC500点未満で赴任してきた知り合いもいます。
驚くことに、人生で初めて海外の土を踏んだのが赴任だったという方もいます。
❷出願方法
次の二つの方法があります
- 庁内公募に応募
- 通常の異動と同様、赴任辞令が下る
公募を見つけてきて、上長に相談といったパターンは聞いたことがありません。
なお、公募がなくても、人事希望票でアピールする方はたくさんいます。
❸公募の頻度
年に1回です。
❹倍率
これも自治体によります。
しかし、私が聞いた範囲だと、せいぜい5〜6倍で、意外と低いです。
地方公務員の海外赴任例(しょうてんさんの場合)
地方公務員の海外赴任と英語
いいえ、私の場合は通常の異動のように、「辞令が下った」というパターンでした。
国際課に所属していたため、少しは英語に触れていました。
勉強と言えるほどではありませんが、週に1、2回、CIR(国際交流員)の外国人を夕食に連れて行って英会話をしていました。
また、そのノリで人生初のTOEICを受けたら750点を取得しました!
これが、人事の知るところとなり、私が派遣者候補として挙げられたようです。
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海外赴任先での地方公務員の業務
海外赴任は2年、アジア方面に行きました。
主に地元産品の海外展開を担当しました。
香港のデパートで開催した食品フェアで、こんな一幕がありました。
健康意識の高まりを受けて緑茶が大人気だと聞きつけ、自慢の銘柄のテストマーケティングにやって来た製茶屋さん。
けど、全く売れないんです。見かねた現地販売員さんが勝手にやり始めたことは…
なんと、砂糖の大量投入!
高級茶の良さを殺された製茶屋さんは怒りましたが、これがバカ売れ。
緑茶が人気と言っても、日本とは飲み方が全然違うんです。
同じアジアでも、味の好みがこんなにも違うのかと驚いたものです。
自分たちが売りたいものと、海外市場が求めているものとの隔たりって、ずっと日本にいたら気づけないですね。
意外かもしれませんが、英語使用率に関しては20%未満です。
海外に行っても、お客さんは日本にいる日本人です。
かかってくる電話も日本語なので、現地スタッフも基本的に日本語を話せます。
英語を使うのは、メールを読むのと、簡単な内容のメールを打つ時くらいでした。
大使館は少し例外ですが、他の機関だと大差ありません。
あまり多くありませんが、現地の友達は作りましたよ!
こういう繋がりは駐在ならではですね。
海外赴任後の地方公務員の業務
幸いなことに、帰国後も引き続き海外戦略を担当させてもらっています。
現地事情や貿易の仕組みなどがある程度分かるので、これまでの素人担当者よりは地元業者の困りごとを吸い上げて、事業に反映させることができていると思います。
海外赴任後の地方公務員の英語力
実を言うと、TOEICのスコアは50点伸びた(750→800)だけです…。
業務内容でもお話ししましたが、英語をフルに生かす環境ではありませんでしたから。
日常会話はともかく、ビジネス会話は全くもって無理です。
むしろ現地(アジア)に行って学んだことは以下の点です。
・英語は下手でも何とかなる。
・現地の人も英語ネイティブではないので、
お互いの英語を何とか理解しようと歩み寄る。
・度胸で話して、ジェスチャーで補えば大概の思いは伝わる。
海外赴任した地方公務員しょうてんさんからのメッセージ
人口減少社会に突入し、海外から観光客を呼んだり、海外にモノを売ったりしなければ、地域経済を維持できない時代になりました。
また、労働力不足を補う形で在住外国人が膨らむ地域も増えています。
地方公務員としていずれの課題に対応にするにせよ、必要なのは国際感覚であり、それを身に付けるための語学力です。
英語ができる職員の価値はますます高まり、ドメスティックな仕事ばかりの役所の中で、インターナショナルな仕事に携わる機会が広がることでしょう。
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地方公務員が英語を生かす
地方公務員が英語を生かす実例についてまとめました。
地方公務員が英語を生かす場面
■地方公務員が英語を生かせる部署
観光課:海外の観光客向けに自治体のPR
市民課:外国人市民の窓口担当
国際課:姉妹都市、友好都市の交流事業
物産課:地元産品の海外展開
海外事務所を持っている自治体もある
全国76の自治体が海外事務所
海外事務所の主な設置理由は下記の3つ
- 海外における観光のPR・セールス活動
- 中小企業の営業活動を現地で直接サポート
- 日本進出を検討する外国企業の支援
■地方公務員の部署異動と英語力は?
TOEICなどの資格試験は、
部署異動の希望に反映されるか?
自治体によるが、市民課を除く部署では、
英語力で人選しているケースは少ない印象
■地方公務員と海外出張
出張はもちろんのこと、駐在もある。
地方公務員と海外赴任
■地方公務員の海外赴任先
海外事務所以外にも
庁外、つまり外部機関への出向もある。
代表的な機関
地方銀行の海外事務所
外務省(在外公館)
JETRO(日本貿易振興機構)
JNTO(日本政府観光局)
CLAIR(自治体国際化協会)
■海外赴任の選抜方法
自治体によるが、一例を回答
❶経験年数や経験部署、英語力などの条件
完全にバラバラで傾向はつかめない
❷出願方法
次の二つの方法
- 庁内公募に応募
- 通常の異動と同様、赴任辞令が下る
❸公募の頻度
年に1回
❹倍率
自治体によるが
しょうてんさんの知る例ではせいぜい5〜6倍
実例が少なく、大変貴重な海外赴任のご経験を語って頂きました。
現役でなければ分からない、英語力と異動希望の関係も大変参考になると思います。
英語の資格試験で、公務員試験の加点がある自治体も増えていますが、
せっかく英語を勉強するなら、試験突破だけでなく、
しょうてんさんのようにキャリアに生かす未来も考えてみませんか?
この記事があなたの未来に役立つことを祈っています。