こんにちは。きなこです。
英語って綴りと発音が不一致だから
全然リスニングができない!!
発音記号や音を覚えても分からない。
どうしたらいいの?
本日はリスニングを妨げている音声変化のルールをお話しします。
音声変化以外にも知っておくといい、文単位のルールをまとめました。
単音についてはこちら
きなこの英語に関する実績は下記のとおりです。
- 旧帝国大学文学部言語学専攻
- カナダ留学経験あり(1年半)
- TOEIC985点取得
- 英検準1級取得
- IELTS Overall7.0
Listening8.5 Reading 6.5 Writing 6.0 Speaking 6.5※Readingでは最高8.0を得点
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目次
リスニングができない!の原因は音声変化
「どうして綴りと音がこんなに違うんだろう?私の耳が悪いのかな。」
って思ったことありませんか。
違います、むしろあなたの耳がいいのです。
違うのはあなたの耳ではなく、綴りと音なのです。
例えば「Water」
アメリカでは、ワーラー、ワーダーに近い音で発音されます。
英語はひらがなと違って、「綴り通りには発音されません」。
連接する音が単音とは違う音になることを「音声変化」といいます。
音声変化を体得すると、こんなメリットがあります。
- ネイティブスピードの英語を聞き取れるようになる。
- オーバーラッピング・シャドーイングなどの訓練がしやすくなる。
- 発音が通じやすくなる。
TOEICですと、リスニング力の向上に直結します。
音声変化を知って、聞き取れないリスニング脱却
音声変化は知識と知っていても使えるかは別問題です。
日本語でも同じです。
実は「干拓かんたく」と「散歩さんぽ」
同じ「ん」ですが、音は違います。
実際に発音しながら試してみてください。
「かんたく」は、「た」tの音に引きずられて、上の歯茎の裏に舌が付きます。
つまり、nの音です。
「さんぽ」は「ぽ」pの音に引きずられて、舌はどこにも触りません。
つまり、mの音です。
でも、皆さん、こんなこと、考えながら発音してませんよね?
自然と舌が楽な方に動いた結果、変化しているだけなのです。
明日この理屈を説明せよと言われても忘れているでしょう。
けれど、mとnの発音ができなくなることはありません
英語も同じ。
知識として細かいルールを身に付けても実践では簡単に生きません。
そして忘れます。
ですので、これだけは知っておきたいポイントに絞り、ご説明します。
じゃあ、説明しなかった点はどうやって体得するのか?
ディクテーションやオーバーラッピング、シャドーイングで体で覚えましょう。
大原則が頭に入っていれば、細かい点は自然と体得できるはずです。
連結
語の最後の音と次に来る語の最初の音が連結することを言います。
❶子音+母音は連結
最後の音が子音で、次に続く語の「最初の音」が母音のとき、つなぎ目がリンクして一つの音に繋がります。
例)
an apple「アナップル」【ənæpəl】
take up「テイカップ」【teikʌp】
一つの平仮名になってしまうイメージですね。
❷母音+母音はyやwが入る
2つの母音の前に「y」や「w」の音が入ります。
- i+a=y や
May I 「メイヤイ」【meɪyaɪ】 - o、u+a=w わ
Go away「ゴウワェイ」【gouwəweɪ】
脱落
母音や子音が連続して、ほどんど発音されなくなる、または音が弱くなる現象をいいます。
今回覚えておいてもらいたいのは、子音の現象です。
❸子音+子音
子音が2つ以上連続する場合、そのうち1つが脱落することがあります。
特に/t/、/d/の場合多いです。
語の中でも、語と語の間でも起こります。
例)
Exactly【igzǽk(t)li】
→Exaclyのような感じで発音される
Get to【gɛ(t)tu】
同化
2つの音が連続する時、一方が他方の性質に似る現象です。
後の音が、前の音に影響を及ぼすパターンが多いです。
今回は「ゲッチュー」などの、小さいュに変化するパターンを覚えてください。
❹子音+y=小さいュの音
s、t、dの音がjに釣られて変化しています。
例)
Miss you「ミシュー」【míʃjúː】
Get you「ゲッチュー」【gétʃjúː】
Did you「ディジュー」 【dídʒjúː】
❺フラッピング(たたき音)
アメリカ英語では、次の条件下にあると、tは[d]や[r]に近い音に変化します。
舌先が歯茎い軽く1回だけたたく動作を行う音です。
- tが母音に挟まれている
例【 l a t e r 】
- tの直前にアクセントがある(強く発音する)
Waterは「ワーラー」、「ワーダー」のような感じに聞こえます。
これを習得する必要はありませんが、聞き取りの際は注意しておきたい知識です。
❻弱化
英語の単語は内容を表す語と文法を表す語に分かれます。
それぞれ内容語、機能語と呼ばれます。
機能語 | 内容語 |
人称代名詞、関係代名詞、 助動詞、Be動詞、前置詞、 冠詞、接続詞 |
名詞、動詞、形容詞、 副詞、疑問詞、所有代名詞、 指示代名詞、再帰代名詞 |
基本的に中身のある語である「内容語」は強調します。
機能語は文中で弱く発音されることが多いです。
これを弱化と言います。
弱化した音は聞き取りにくいので注意してください。
英語のリンキングとはまとめ
英語のリンキングについてまとめました。
音声変化とは?
連接する音が単音とは違う音になること
音声変化を体得するメリット:
- ネイティブスピードの英語を聞き取れるようになる。
- オーバーラッピング・シャドーイングなどの訓練がしやすくなる。
- 発音が通じやすくなる。
音声変化を知る
■連結
語の最後の音と次に来る語の最初の音が連結すること
❶子音+母音は連結
最後の音が子音で、次に続く語の「最初の音」が母音のとき、
つなぎ目がリンクして一つの音に繋がる
例)
an apple「アナップル」【ənæpəl】
take up「テイカップ」【taikʌp】
put out「プッタウト」【putaut】
❷母音+母音はyやwが入る
2つの母音の前に「y」や「w」の音が入る。
- i+a=y や
May I 「メイヤイ」【meɪyaɪ】 - o、u+a=w わ
Go away「ゴウワェイ」【gouwəweɪ】
■脱落
母音や子音が連続して、ほどんど発音されなくなる、
または音が弱くなる現象。
❸子音+子音
子音が2つ以上連続する場合、そのうち1つが脱落する現象
特に【t】、【d】に多い。
例)
Exactly【igzǽk(t)li】
→Exaclyのような感じで発音される
Get to【gɛ(t)tu】
■同化
2つの音が連続する時、一方が他方の性質に似る現象
❹子音+y=小さいュの音
s、t、dの音がjに釣られて変化
例)
Miss you「ミシュー」【míʃjúː】
Get you「ゲッチュー」【gétʃjúː】
Did you「ディジュー」 【dídʒjúː】
❺フラッピング(たたき音)
アメリカ英語では、次の条件下にあると、
tは[d]や[r]に近い音に変化。
- tが母音に挟まれている
例【 l a t e r 】
- tの直前にアクセントがある(強く発音する)
■弱化
❻機能語の弱化
文法を表す語である「機能語」に強勢(ストレス)を置かない
基本ルールだけでも頭に入れておくと、リスニングがだいぶ楽になるはず。
実際にディクテーションやオーバーラッピング、シャドーイングと併せて行いながら体得していってくださいね。