紆余曲折を経て、恵まれた職場環境の公立大学で育児と両立生活をスタートさせた私。
そして、同時に子どもも保育園デビュー。
実家の母に子どもを見てもらっていた生活から一転、本格的なワーママ生活は、これまでの人生とは全く異次元の苦労の連続でした。
子どもという存在を得て、私が一番重視したいと思うようになったのは「ゆとりある心」そのものでした。
自分が公務員の仕事を通して、半生をかけて携わってきた教育の視点を、自らの子どもの教育に役立てたい、と願うようになります。
そのために、私が選んだ生活スタイルとは・・・?
いよいよ、公務員を自由に行き来したきなこの物語、最終章です!
【2章】TOEIC900点超えの留学から一転、非常勤公務員から地方公務員への道
【3章】学校事務職員になった女がまた公務員を転職して夢を追う
【5章】ゆとりある時間を過ごし、子どもの教育に向き合うためにパート&在宅ママに←今ココ
目次
育児時短公務員の配属先
長年勤務した国立大学に別れを告げた3月が終わりました。
4月に新しい職場で配属された先は、比較的業務量が少なく、納期も緩やか、手順が確立されている仕事を任されました。
職場の人は女性が多く、皆穏やかで優しい方ばかりでした。
人員配置も比較的余裕があり、ワーママとしては最高の職場だったと思います。
育児を重視するうちは、このような働き方がよいだろう、そう思いました。
子どもの手が離れたら、また、経験を生かしてフルに頑張っていけばいい、そう思っていました。
私が勤めていた公立大学では、時短勤務が小学校三年生まで可能でした。
しかも2歳半まで時短分減額されないという制度があります。
しかし、「育児と仕事の両立」において、考慮すべきは職場環境だけではありませんでした。
「家族との時間をどう過ごすか?」という最も重要な要素を掛け合わせて考える必要があったのです。
保育園症候群と親の二次感染
配属先の環境は非常に恵まれていましたが、保育園に通い始めて1週間で、何もかもうまくいくという幻想は打ちくだかれました。
実母に家で見てもらっていたおかげで、避けられていた病気、登園ぐずりの壁にぶち当たることになったのです。
とにかく、子どもが風邪、風邪、風邪のオンパレード。
話にはよく聞いていたものの、朝元気でも午後から熱が出て、保育園から呼び出しを受けるのはしょっちゅう。
転職直後で、人間関係もできていない中、1週間のほとんどを休みにする週は申し訳なさで泣けました。
子の看護休暇なども使い切り、20日付与された有給休暇もあっという間になくなっていく・・・
その上、時に命の危険を伴うような感染症にかかることもあり、苦しそうにしている子どもを見ると、ただ胸が苦しくなりました。
救急車で搬送されたことも何度かあります。
保育園デビューの洗礼に加え、長時間の通勤が40目前の私の体力を奪いました。
結局、通勤を含めると、時短勤務は帳消しフルタイム以上の拘束時間になります。
夫は平日朝7時半に家を出て、帰りは基本的に夜9時以降、そして突然の休みがとりにくい、典型的なワンオペ育児の家庭です。
子どもの成長と共に変わる試練
勤務して約半年も過ぎれば、風邪をもらう頻度は少しずつ減っていきました。
しかし、幼児特有のこだわりが強い時期ということもあり、振り回される私の心に常に余裕はありません。
お風呂に入るのを説得するだけで30分・・・
小さいながら、なかなかの頑固者。。
時間に余裕がなかった私は、夕食の途中で家中走り回ったり、シャンプーをさせない子どもに「早く、早く」と急き立ててばかりでした。
時に「もう嫌だ」、「もう疲れた」と本人に言ってしまうことも。
そんな時は自己嫌悪に陥りました。
特に我が子は繊細な性格で、ささいなことで定期的に登園拒否になりました。
「保育園に行くのが嫌だ」と、手が付けられないほど泣き喚き、激しく暴れ回ります。
扉をしめて立てこもったり、布団の中に隠れたりして抵抗することも。
登園拒否が長期に渡った時期、実母も施設に入所する祖母の介護で全く心の余裕がない中、時に子どもを預けざるを得ないこともありました。
自分自身が仕事を続けていることに、親に対して、また子どもに対して申し訳なさが募ります。
職場にも遅刻や休みを詫び、針のムシロのように辛い日々でした。
けれども、早く寝かせて家事をしなければ、翌日の仕事のために早く寝なければ・・・
時間の制約が自分を追い立てます。
帰宅が遅く、激務の夫も疲れ切っています。
しかし、仕事・育児・家事で疲れ切っている私は夫にも優しくなれません。
子どもが成長していけば、確かに楽になるものもありました。
体は半年前に比べれば、丈夫になり、病気で休む回数は減りました。
けれど、成長とともに、また新たな別の悩みが出てきます。
自分の意思が育ってきたことによる、登園拒否がそれです。
特に我が子が変化に敏感で、こだわりが強い傾向にある様子です。
これは永遠の繰り返しだなと思いました。
子どもの成長や個性の変化とともに、環境も変わり、また新たな悩みや壁に当たり続けるのです。
平日、子どもと接することができるのは、朝の2時間と帰宅後から就寝までの3時間。
貴重な時間のはずなのに心の余裕がない・・・。
子どもの登園拒否にも、親の私たちでなく、実母が向き合っている状況です。
教育機関で仕事しているのに、
自分の子の教育環境はこれでいい?
自分に問いかけました。
確かに、育児を続ける正社員の仕事としては、現在の仕事は最上位のものでした。
「みんなは正社員を頑張って続けているじゃないか。」
そんな風に自分を責める私も心の中にいました。
けれど、子どもの個性や夫の労働環境、職場の環境など、皆それぞれ全然違う。
自分が一番、今、一番大切にしたいものを大切にしたっていいんだ。
私は今の仕事よりも家族と向き合う「時間」を優先したい
育児と仕事両立の結果、キャリアプランの変更
こうして、私は再度、キャリアプランの変更をすることにしました。
時間を最優先するために、「家の近所」か「在宅でできる仕事」で、フルタイムではない仕事が最適だと考えました。
そうすれば、例えば、定期的に起こる登園拒否にも、心にゆとりを持って、子どもの心に向き合ってあげることができます。
保育園は月60時間以上の仕事をしていたり、自営業であれば、
正社員でなくても、3歳児以上は待機児童率がぐんと減るので継続することができます。
万が一、継続が認められなければ、幼稚園という選択肢もあります。
けれど、私は公務員で得ていた収入程度をいつかは取り戻したい、と考えました。
パートタイムの仕事でも、英語の非常勤講師なら、また子どもの手が離れた時に、教員だったり、教育の専門家への道につなげられると思いました。
ブログは、高校時代、作家に憧れていた私にとっては、以前から魅力的に思っていました。
ブログ収入で会社員以上に稼いでいる例があることも知っていました。
そして、ブログ内で自分の知識を必要としている人に教えるのは、教育の一形態として、非常にやりがいがあると思いました。
自分の人生で今、一番大切なものを一番大切にでき、同時にやりがいと発展も感じられる選択肢だと感じ、退職を決意するに至りました。
管理人、Twitterフォロワー3万人の英語コーチになる
その後、管理人のきなこは2020年4月から
Twitterでの発信を始めました。
当初は、英語の非常勤講師+ブログで食べていこうと思っていましたが、
突然のコロナ禍で、
「家族の安全を第一に考えて外で働かないでほしい」
夫の希望を受けて、英語の講師は辞退することに・・・
絶望の中、とりあえずブログのために、と始めたTwitter。
ところが、私の挑戦の日々をつづったツイートが
どんどん反響を呼び、気が付いたら
約半年で1万人の人に支持されるアカウントに育っていました。
「これなら、私の知識を直接必要な人に届けられるかもしれない・・・」
そんな思いで、個人のオンライン英語コーチへと一歩を踏み出した私。
試行錯誤を重ねるうち、企業様からもコーチとしてスカウトのお声がかかり、
企業所属のコーチとしての活動も開始。
「在宅でできる仕事」で小さな娘を見守りながら、
正社員と変わらない月収を得る。
そして、英語でキャリアを切り開きたい人達のサポートをする。
当初のぼんやりとした夢が形になっていっています。
管理人のキャリア観と当サイトの理念
私のこれまでの人生は回り道ばかりだったようにも見えるかもしれません。
しかし、トヨタ自動車という大企業さえも、終身雇用の維持が難しいと、社長が明言するように、「一本道のキャリアが通用しない」時代へ突入しています。
人生100年時代というキーワードの語源を作った、ベストセラー「LIFE SHIFT」で、著者リンダ・グラットンは、今後、「教育→仕事→引退」という3ステージのモデルは崩壊すると明言しています。
例えば、仕事を中断して、大学院などで新たなスキルを学ぶ「教育」のステージに戻ったり、仕事から「起業」に移行したり・・・
キャリアが多様化する未来がLIFE SHIFTでは描かれています。
そんな中、私が実行してきたように、
自分が置かれた状況の中で、手持ちの駒(スキル)と、
自分が最優先したいものを照らし合わせながら、
柔軟にキャリアを発展させていく
という考え方は、今後、AIの台頭などで、先行き不透明な世の中を生き抜くのに必要なことです。
けれども、事前に色んなことを知っていれば、もっとよりよい選択ができたのではと思うことだってあります。
私が半生をかけて実体験で得た知識や情報を共有し、皆さんにはより効率的により良い人生を歩んでもらうことができると信じています。
私が好きな言葉の中に「今が一番人生で若い」という言葉があります。
It’s never too late.(何を始めるにも遅すぎるということはない)とも言い変えられますね。
0章で、当サイトの理念としてお伝えしたとおり、
このブログは
- TOEICで一定の点数を取得して夢をかなえたい人
特に公務員になりたい人 - TOEICスコアに見合った英語力をつけて仕事に生かしたい人
- 日本語教師、英語教師になって夢をかなえたい人
のための学校です。
この「学校」を通じて、行動に必要な知識を得て、年齢に怯えることなく、キャリアを発展させていける人が一人でも増えることを目指し、コンテンツ充実させていきます。
どうぞよろしくお願いします!
きなこ