こうして晴れて、地方公務員となった私。
自分の興味と強みを生かし、「学校事務」の職で合格し、最初に小学校に配属されます。
国立大学事務職での経験を十分に発揮し、また、人生の伴侶となる夫と結婚をします。
公私ともに充実した日々を送っていましたが、夫の支えもあり、持ち前の向上心から、また新たな挑戦へ旅立ちたい気持ちが高まります。
教員免許という新たな資格にチャレンジしながら、仕事に励む日々。
そして、英語力×国立大学×公立学校の事務職の3つが全て生かせる「専門職」に巡り合うことになります!
目次
学校事務職員という公務員のメリット、デメリット
私が採用された自治体の学校事務は、基本的に一つの学校に一人が配置されるスタイルなので、一人で学校の事務を全て担当しました。
職場文化は全く異なり、初めの一年は戸惑いが多かったです。
しかし、経験をフルに生かし、人間関係も良好に築いていきました。
一生独身も覚悟し、地方公務員になった私でしたが、友人の紹介で今の夫と巡り合い、家庭を持つことができました。
安定した仕事、新しい結婚生活、望んだものが全て手に入り、周りには順風満帆に見えたと思います。
しかし、支え合えるパートナーを得て、挑戦がしたくなった私はまた仕事を捉える視点が変化していきました。
まずは、当時、私が感じた学校事務職員のデメリットをお話しします。
学校事務職員のデメリット
①仕事内容に変化が少ない。
一人の事務職員が全ての事務を担うので、「働く学校が変わっても、仕事内容はほとんど変わらない」です。
仕事を通じて成長を感じたり、やりがいを得たい私にとっては、物足りなさを感じました。
もちろん、経験年数毎に担える職務の範囲は広がりますが、実質的に仕事内容は変化しないな、と私は感じました。
例えば、現金出納の管理の際、
平職員
→ 上司である教頭の印鑑が必要
係長級以上
→ 教頭の印鑑は不要になる
②同じ職種の人が職場にいないので疎外感がある。
学校の職員の大多数は教員です。
それに対し、事務職員は基本的に一人です。
仕事の喜びを共有できる相手がいなく、また、他の人に苦労を理解してもらえないという点で孤独を感じる場面が多くありました。
同じ職種の人がいないので、他の人の仕事術を学ぶ機会が少ないのも私にとってはマイナス要素でした。
また、同じ学校で働く職員なのに、「事務職員は一段下」という感じで接する教員も中にはおり、嫌な気持ちになることも、たまにありました。
次に、現在の母親となった私の視点から見た学校事務職員のメリットについてまとめたいと思います。
ワーママが学校事務職員になる3つのメリット
メリットとデメリットは表裏一体です。
①仕事内容が安定しているので計画が立てやすい。
デメリット①の裏返しです。「働く学校が変わっても、仕事内容はほとんど変わらない」ので、仕事内容は安定しています。
また、毎月・毎年のルーティンが決まっている会計・給与の事務が多く、変化は少ない仕事なので、計画が立てやすいです。
残業を極力避けるために、また、突発的な休みに備えるために、計画を立てて前倒しに仕事をできるのは、ワーママにとっては、大きなメリットだと思います。
②突然の休みで、気を使うケースが少ない。
デメリット②の裏返しです。一人仕事なので、急な休みでも、「迷惑をかける相手」があまりいません。
ただ、前倒しに仕事をして、余裕を持たせておいたり、事務がいなくても、教員には迷惑がかからないようにしておく必要はあります。
きちんと準備を整えておけば、突発的な休みも、上司や同僚の顔色を気にする必要がないというのは、うれしいポイントだと思いました。
③番外編:時短勤務でなくても、16時に帰宅が可能。
これは自治体の規定によるので、全ての学校職員に当てはまるものではありません。
私がいた自治体では、給食指導は勤務時間として見なされるので、昼休憩が12~13時ではなく、16~17時となっていました。
なので、昼ご飯食べながら仕事していれば、育児短時間の部分休業を取得しなくても、16時に帰宅が可能でした!
育児短時間は給与減額という規定が多数派だと思うので、給与減額されず、17時前に帰宅できるのは、ありがたいです。
(もちろん、育児以外の理由で帰宅するのもOKでした)
その他、学校事務に関する記事はこちら
30代地方公務員が出した結論
一般事務職が主な経験という、30目前の独身女性にとって、千年に一度の不況下、公務員という職が最適だったのは間違いありません。
しかし、支え合えるパートナーを得た私はこう思いました。
長いキャリア人生、やりがいをもって仕事をしたい、仕事の喜びを共有し合える仲間がほしい、そして、やはり、海外と接点のある機会を持ちたい、と思いました。
なかなか子どもに恵まれなかったこともあり、いずれ転職したいと思うようになりました。
スキルアップをしながら、転機を待ち、公務員から転職
そこで、これまでの経歴を生かした上で、自分もやりがいを感じられる仕事の可能性を考えてみました。
①大学で「留学コーディネーター」などの、教育系専門職
任期付きだが、専門職なので、非正規でも給与は高い。
独立して教育系の仕事を始めるなら、有利な経歴になる。
修士号が必要となる場合もある。
②国際交流業務に関与できる可能性がある大学事務正規職
採用試験の年齢制限が高いケースが公立、私立ともに複数ある。
①と違って、職は安定する。
異動ガチャはこの際、妥協することとする。
このような選択肢が頭に浮かびました。
①は、自分が一番やりたいことに近いと思いました。
日本語教師を志したことがあった位、教える仕事にも興味があったためです。
いつか修士号を取得してみたい、という気持ちもありました。
まずは仕事をしながら、教員免許の取得を目指してみよう、と思いました。
免許取得の過程で、英語を教える方に気持ちが傾けば、教員に挑戦するのもよい選択肢です。
日本語教師の資格も、外国人の子どもがいれば生かせる場面があるでしょう。
通信制大学に入学して、教職の勉強を始めて2年が経過し、転機が訪れます。
以前、勤めていた国立大学で、「海外法人の人事制度を構築する専門職」を募集していることを知りました。
- 任期付きだが、肩書は「大学教員」
- 年収も今よりアップ
- 英語を生かせる専門性が高い仕事 = ①の教育系専門職に有利
- ②の大学事務正規職にも、「海外×人事」のキーワードで有利
またとないチャンスに思えました。
何より、これまでの自分の全てが生かせると感じました。
国立大学での事務職経験、英語のスキル、公立学校で人事含む運営を担っていた経験、自分の全てをぶつけることができる!と思いました。
私は、この挑戦が今後の人生にとって大きな転換点になると信じ、3回目となる国立大学の門戸を叩きました。
公募選考の結果、見事、合格!この後、ハイレベルな内容の仕事が、私をさらなる成長へと導いていきます。
学校事務職員がまた公務員を転職して夢を追うのまとめ
学校事務になるも結婚して、新たな挑戦へ動き出す
→ 通信大学で教員免許取得を目指す
学校事務のワーママに優しい特徴
・安定した仕事内容なので、見通しが立てやすい
・一人仕事なので、突然休みの際も、気を使わなくて済む
・時短勤務(給与減額)なしに16時帰宅可能
※自治体の規定による
未婚から既婚公務員になった女のキャリアに関する決断
・パートナーと二人三脚で歩むことを考え、リスクを取った挑戦
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