こんにちは。
元ワーママ公務員のきなこです!
公務員試験に独学で合格するにはいつから勉強したらいいの?
公務員試験に通学講座通うならいつからがいいの?
答えは「あなたの目指す試験種とあなたのバックグラウンド」に隠されています。
私は、大学時代「資格の学校TAC」でダブルスクールで合格、また働きながら、完全独学で合格2回した元公務員です。
本日は、文系学部学生が主な対象となる事務系公務員の勉強開始時期の正解についてお話しします。
なお、きなこの公務員合格歴は以下の通りです。
国家公務員1種(国家公務員総合職)経済の一次合格
国家公務員2種(国家公務員一般職)最終合格
地方公務員(学校事務)最終合格
独立行政法人(教養のみ)最終合格
政令指定都市(行政職・専門科目あり)の受験経験もあります。
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目次
公務員の勉強はいつから?を決めるのに必要な3つの考え
公務員試験の勉強開始時期は「勉強時間がトータルで何時間になるか?」を考え、逆算すればよいです。
勉強時間の目安は上記の図のように、ステップ3に分けて考えましょう。
1.公務員試験の難易度を考える
当たり前の話ですが、試験の難易度が高ければ高いほど、「準備に要する期間が多く必要」です。
文系学部が主に受験する事務系職や現業職に絞って考えると、
一般的な難易度は下記の通りです。
国家総合職>都道府県庁・政令指定市>国家一般職>教養のみ市役所や警察官
教養のみは、国立大学法人等職員や学校事務も該当しますね。
難易度とは倍率か?と思う方もいらっしゃるでしょうが、単純にそうではありません。
教養のみの試験は、準備の負担が少ないため、あまり対策していない人が「受かったら儲けもの」の精神で多く受験してきたりします。
その場合、筆記の一次は高倍率にはなりますが、対策していない人は勝手に筆記でふるい落とされていきます。
問題は、偏差値の高い大学を卒業した学生が万全の対策をして受験してくるか、どうかということです。
上記の難易度はそういった視点を反映したものです。
あなたの志望先は難易度が高いですか?低いですか?
まずはその視点で考えましょう。
公務員試験は難しい?を詳しく分析した記事はこちら
2.公務員試験内容を見る
公務員試験は教養試験と専門科目試験に分かれています。
教養試験のみの試験種の方が勉強量が少なくて済むので、当然、勉強開始時期は遅くても間に合います。
ですので、次は、あなたが志望する公務員の試験科目を知ってください。
公務員試験の流れや全体像を確認するなら
公務員試験は少し複雑で分かりにくいです。
受験先によって、対象年齢や学歴が異なったり、名称が違ったりしていて混乱しがちです。
受験科目も受験先によって異なります。
地方公務員において、初級は高校卒業程度、上級は大学卒業程度の試験を意味します。
しかし、この場合、大卒者でも30歳未満なら「高卒程度」の枠で受験が可能ということです。
なので、こちらを志願するなら、地方初級の問題集を入手しなければなりません。
混乱してきてしまった方は、公務員試験のガイドを入手して、全体像を確認しておきましょう。
上記の冊子はクレアールという公務員予備校が発行している無料の冊子です。
社会人向けとありますが、「経験者採用」以外の、試験概要や出題例は学生と共通しているので、学生の方でも役立つ内容になっています。
約50ページに渡り、公務員試験の仕組みや試験内容が解説されています。
例えば、第三章ではこのような内容がまとめられています。
試験内容 / 出題例 / 新形式の試験 / 論文試験テーマ
面接試験質問例 / 集団討論課題例 /
数量限定の配布となっているため、配布が終わってしまう前に入手してください。
公務員試験の受験科目による有利・不利
さて、それぞれの科目を詳しく見ると、あなたのバックグランドによって最適解も異なることが分かります。
専門科目試験とは法律経済系の知識を要する内容です。
言うまでもなく、法学部や経済学部に有利です。
教養試験には下記の科目全てが含まれています。
- 国語(現代文・古典)
- 英語
- 数学
- 化学、生物、地学、物理
- 世界史、日本史、地理、文学思想・芸術(←いわば、倫理)
- 政治、経済、法律、社会(←いわば、政経)
つまり、大学受験で多くの科目を勉強した人=国公立大学の学生の方が一般的に有利です。
しかし、教養試験において、全部勉強しなければならないか?というとそうではありません。
こちら次の項目で詳しく見ていきましょう。
3.公務員の教養試験の勉強量を見る
2で触れた通り、公務員試験の教養科目は全てを勉強する訳ではありません。
出題数が多く、勉強範囲が狭くて済むものが得意であれば、その分トータルの勉強時間は少なくて済みます。
チェックポイントを詳しく見ていきましょう。
1.数的処理が得意
数的処理は「中学受験の算数の延長上」のような科目です。
出題数は40問中16問、つまり、4割を占める科目ですから、最重要分野です。
教養試験の合格ラインの目安は6割ですから、数学が得意な方は勉強時間が少なくて済みます。
2.文章理解(現代文・英語)が得意
次に比重を高く占めるのが文章理解です。
現代文6問、英文5問の計11問。
つまり、約27%を占めます。
人文系や自然科学系の出題は1題ずつですが、出題範囲は膨大で暗記も必要です。
現代文や英文が得意な方は、数的処理と同じく、勉強時間が少なくて済みます。
3.法律・経済専攻である
上記二つは「一般知能分野」の科目です。
次に見るべきは一般知識分野のうち、「社会科学」です。
法律・経済の知識が必要な科目ですから、専攻の学生は有利です。
人文科学や自然科学と出題数は同じですが、優先すべき理由は3点。
- 人文・自然に比べて頻出分野が限られている。
- 専門科目のある試験種では出題範囲が重なっているため、
教養のために勉強しなくてよい - 時事問題や論文試験の課題ともリンクする
4.国公立大学の学生である
残りのポイントは、人文・自然の科目についてということですが、
国公立の大学生の方が受験で触れている科目数が多い分、有利ではあります。
しかし、これまで触れた1~3の項目で、教養試験の6割が取れれば合格ラインなので、そこまで気にしなくてはいけないポイントではありません。
1~3のポイントで6割が取れる見込みがなければ、人文または自然で足りない分を補うという考え方になります。
オススメは大学受験で勉強しなかった科目を捨てることです。
下記のような方は
- 過去勉強した科目数が少ないので+αが必要
- 時間的に余裕があり、手を広げておきたい
人文科学は、歴史系ではなく、地理・文学芸術・思想のどれかをお薦めします。
自然科学は、得意かどうかも大きいですが、暗記が中心になる生物よりも物理・化学の頻出の計算問題に絞って勉強するのは効率的です。
詳しくはこちらに
勉強時間から分析:公務員の勉強はいつから?の答え
さて、前章を踏まえて、公務員試験の一般的な勉強時間から逆算しましょう。
私が大学時代に国家公務員一般職(当時は2種)と政令指定市を目指していた時に通学してたTACは次のような年間日程でした。
年の講義は全211回。
1コマ3時間×211回=633時間
これがインプットに必要な時間とすると、問題練習のアウトプットにインプットと同じ時間をかけるとすると、
合計1300時間
が必要という計算になります。
つまり国家一般職を目指す場合、
年1300時間までの間に毎日平均3.6~4時間程度勉強とすると、
1年の準備期間が必要です。
これを標準に考えて難易度でプラスマイナスしてみました。
幅が持たせてあるのは、前章でいう3の「個人の要素」を加味する必要があるからです。時間が少なくて済む条件がそろっている人は、少ない方の時間数で見積もっても構わないでしょう。
開始時期は試験種によって「試験日」が違いますので、あくまで目安です。
実際には、ご自身の試験種によって逆算してみてください。
通学を選ぶ場合は、独学より効率的な学習が見込めますので、少し期間が短くなると考えてよいでしょう。
国家公務員総合職
1600~1900時間
準備期間:10~15ヶ月
2月~6月辺りから始めるのがベスト
地方上級公務員・国家公務員一般職
1300~1500時間
準備期間:7~12ヶ月
6月~11月辺りから始めるのがベスト
教養試験のみ
市役所、警察官・消防官、国立大学法人、学校事務など
700~1000時間
準備期間:4~10ヶ月
8月~1月辺りから始めるのがベスト
公務員インフルエンサーのやとよんさんは3か月で合格したそうです。
公務員試験を3ヶ月で合格しました!と言うと「教えてください」と言われるので、「独学でいいから参考書は畑中さんで過去問を最低5週して、昼休憩は勉強、朝も早起きして勉強、土日も4-5時間やれば偏差値50大学出身でも合格しますよ!」と伝えても未だに実践&合格してくれる人はいない…
— やとよん|転職活動中 (@yatoyon) August 25, 2020
やとよんさんの場合、経済学部ご出身だったとのこと、加味される要素もおありなので、3か月という短期間で結果を出せています。
やとよんさんの勉強法や勉強スケジュール大公開!
インタビュー詳細はこちら
公務員勉強はいつからが正解?勉強時間から分析のまとめ
公務員試験独学者のための必勝勉強開始時期を勉強時間から分析しました。
公務員の勉強はいつから?を決めるのに必要な3つの考え
1.試験の難易度を考える
試験の難易度が高ければ高いほど、「準備に要する期間が多く必要」
一般的な難易度
国家総合職>都道府県庁・政令指定市>国家一般職>教養のみ市役所や警察官
2.試験内容を見る
教養試験のみの試験種の方が勉強量が少なくて済むので
あなたが志望する公務員の試験科目を知る
3.教養試験の勉強量を見る
若い番号の項目が当てはまるほど、勉強時間は少なくて済む
❶数的処理が得意
❷文章理解(現代文・英語)が得意
❸法律・経済専攻である
❹国公立大学の学生である
公務員試験の勉強はいつから?の答え
国家一般職を目指す場合、
年1300時間までの間に毎日平均3.6~4時間程度勉強とすると、
1年の準備期間が必要
これを標準に考えて難易度でプラスマイナス
時間が少なくて済む条件がそろっている人は、
少ない方の時間数で見積もってOK
■国家公務員総合職
準備期間:10~15ヶ月
2月~6月辺りから始めるのがベスト
■地方上級公務員・国家公務員一般職
準備期間:7~12ヶ月
6月~11月辺りから始めるのがベスト
■教養試験のみ
市役所、警察官・消防官、国立大学法人、学校事務など
準備期間:4~10ヶ月
8月~1月辺りから始めるのがベスト
公務員試験は入念な準備が必要です。
本記事でスケジュールの組み立ての基本を学び、ぜひ試験合格に役立てていってください。