こんにちは!元ワーママ公務員のきなこです。
突然ですが、質問です。
あなたはもしかして、
「教育に先生としてではなく、事務職として携わりたいな」
こんな風に考えていませんか?
今日は事務職として教育に携わる方法をお話ししますね。
学校事務に併願先としてに人気の、「国立大学・公立大学・公立小中学校」の事務職全てを経験したきなこが、「給与・仕事量・仕事の自由度」の3方向から徹底比較します。
目次
学校事務の勤務先候補
- 民間の英会話スクールや塾などの事務職
- 私立の小・中・高等学校、私立大学
- 公立の高等学校
- 公立の小・中学校
- 国公立大学
①は、夜間中心の生活になってしまうデメリットがあります。
②は、土曜の午前中授業があるところが多く、その場合は週休2日連続で休むことが事実上できないのがデメリットです。
また、大学によっては、社会人向けに夜間大学院などを設けているところもあり、その場合はシフトで遅い時間帯の勤務もあります。
③は、地方公務員(行政職)の異動先の一つとして高校があるという位置づけがほとんどで、高等学校の事務職員として採用する形態はあまりありません。
土日休んで昼間働きたい、学校に特化して働きたい人には、④か⑤がお薦めということになります。
詳しい仕事内容や採用試験についてはこちらの記事を参考にしてください。
学校事務・国立大学等法人・公立大学の比較
それでは、小中学校事務と国立大学等法人や公立大学法人職員とは、どのような違いがあるでしょうか?
- 給与面
大 学校事務 > 公立大学 ≒ 国立大学 小
新卒の初任給(大卒程度)で比較すると、国立大学が17万円台だったのに対し、公立大学・学校事務は18万円台でした。
これは、自治体によって異なるとは思います。その他の根拠は下記の通りです。
学校事務と国立大学法人の比較
きなこ国立大学から学校事務職に転職した際、職歴にはブランクやパートの職歴がありました。でも、給与は下記の通りでした。
国立大学で同期友人 ≒ 新任学校事務の私学校事務と公立大学法人の比較
きなこ公立大学に転職した際、学校事務と給与を比較すると、
数年前に退職時の学校事務 > 公立大学
でした。
学校事務退職後、国立大で専門的な経験を積んだ後だったので泣きました。。ただし、残業代含めると 国立大・公立大 > 学校事務という結果も多いと思います!
- 仕事量
大 公立大学 > 国立大学 > 学校事務 小
大学は配属先によって、仕事内容や仕事量が大きく変動します。
しかし、学校事務は、日付が変わるような深夜残業は考えられません。
大学事務では配属先によって、日付をまたぐ残業がある部署はあります。きなこ入試を思い浮かべてもらうと一番分かり易いかな~。財務系の決算月も大変よね・・・このため、学校事務を最小にランク付けしました。
公立と国立は、事務職員の定数による業務量の違いを肌で感じました。
私が勤務した大学の例ですが、国立大学と比べて、公立大学は学生数が3分の1、事務職員数は3分の1以下だったので、一人当たりの職掌が広い=仕事量が多いと感じました。
- 仕事の自由度
大 国立大学 > 学校事務 ≒ 公立大学 小
一般的に仕事の自由度の大きさは、「国家公務員>地方公務員」です。
地方は国の通達を元に仕事をするので、通達に忠実に仕事をする、という印象がありました。
このためでもあるのか、旧国家公務員である国立大学法人等職員が一番自由度が高く感じました。
言ってみれば、通達の解釈の幅があることを分かっているから、自由度を持たせられるという印象です。
学校事務は一人仕事である分、仕事のやり方など変えやすいという意味で、裁量が公立大学より大きく感じました。
私は公立大学で平職員だったので、役職者になれば、また裁量の幅は変わってくるかもしれません。
番外編:国立大学と公立大学の比較
役職者の背景の違いが一番大きな特徴
国立大学と公立大学における最大の違いは、「役職者の出身」です。
国立大学の役職者はこんな感じです。
~係長級 :国立大学法人職員(固有職員)がほぼ100%
~課長級 :国立大学法人職員(固有職員)が7割
課長級以上:文部科学省の出向者が8割
特定課や部の部課長は文科省出向者が歴任という暗黙のルールがあるところもありますね。国立大の規模の大きさによって、多少傾向は変わります。
さて、一般的な公立大学はこんな感じです。
~係長級 :自治体(県や市)の出向者が7割
~課長級 :自治体(県や市)の出向者が9割
課長級以上:自治体(県や市)の出向者がほぼ100%
ただし公立大学の特徴は、国立大学よりも法人によってバラツキが多いはずです。
国立大学は法人化以前も、それぞれの大学が個別に採用していたので、「固有の職員」が育成され、準幹部になっていくという組織でした。
しかし、公立大学は法人化以前、あくまで自治体の異動先の一つに過ぎませんでした。
平成16年(2004)から法人化が始まったので、最古の固有職員でも、まだ勤続16年ということになります。
しかし、係員級のみ採用する大学、他大学などの経験豊富な管理職候補を採用する大学と大きく方針が異なりますので、「公立大学によって違う」ということが起こります。
役職者の背景の違いによって起こること
国立大学に比べて、役職者が出向者の多くを占める公立大学は現場の声が反映しにくい組織構成にあると言えます。
両方を経験した私の感想は「公立大学は大学というより、『市役所・県庁』だな」です。
特に、実務の長である係長が出向者というのは厳しいものがあります。
また、国立大学は出向者といえども、他大学や文部科学省で教育行政に精通している「教育行政のエキスパート」ですが、公立大学は違います。
財政規模の問題もあり、大学の組織としては、国立大学の方が優れていました。
学校事務職員になるための試験対策
国立大・公立大・学校事務職員、いずれになるとしても、採用試験を突破しなければなりません。
採用試験は公務員試験の教養試験のみ、というパターンがほとんどです。
(志望先の募集要項を必ず確認してください。)
教養試験のみを受験する場合の、予備校選びについて下記でまとめましたので、こちらもぜひ参考にしてみてください。
学校事務職員の比較まとめ
学校で事務職として働きたいあなたのために、選択肢と、人気の併願先を徹底比較してみました。
土日休んで昼間働きたい、学校に特化して働きたい場合は
公立学校事務、国公立大学事務職員という選択肢
学校事務・国立大学法人等職員・公立大学法人職員の比較
- 給与面
大 学校事務 > 公立大学 ≒ 国立大学 小 - 仕事量
大 公立大学 > 国立大学 > 学校事務 小 - 仕事の自由度
大 国立大学 > 学校事務 ≒ 公立大学 小
国立大学と公立大学は組織構成も
個人的には
プライベートを優先 → 「学校事務」
仕事の多様性を優先 → 「国立大学」
という感じでした。
どこを第一希望にするか迷っているあなたはぜひ参考にしてくださいね。
最後までお付き合いくださり、ありがとうございました!