こんにちは。きなこです。
Part4って長い上に分かりにくい・・・
どうやったらスコアアップできるの?
本日は、リスニングパートで一番難易度が高いPart4のコツを解説します。
スコアアップに結び付く基礎が身に付きます。
私が1か月で895点から985点へと100点スコアアップさせた時のテクニックでもあります。
TOEICと一緒に英語力をあげたい人はこちら
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TOEICのリスニング全体記事はこちら
オススメの参考書も
きなこの英語に関する実績は下記のとおりです。
- 旧帝国大学文学部言語学専攻
- カナダ留学経験あり(1年半)
- TOEIC985点取得
- 英検準1級取得
- IELTS Overall7.0
Listening8.5 Reading 6.5 Writing 6.0 Speaking 6.5※Readingでは最高8.0を得点
主な職歴は教育行政公務員ですが、国立大学研究員時代、国際労務担当として海外の労働法調査など行っていた経験があります。
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目次
TOEICリスニングPart4対策の基本は?
それでは、TOEICのPart4を解く上で必要な知識をお話しします。
Part | 問題数 | 時間 |
Part4 | 30問 | 約16分 |
一人がスピーチする形式の問題です。
1つのスピーチにつき、3つの設問があります。
質問文に対応する「回答」を選択肢から選びます。
質問文および選択肢は印刷されています。
基本的な解き方は下記の通りです。
Part3とほぼ共通しています。
- 冒頭のアナウンスやマークのポーズは
問題の先読み - 設問から聞き取りポイントをつかむ
-
マークの仕方をマスターする
❶Aが正解と確信したらマーク
自信がない場合、Aに鉛筆を置いたまま、Bを聞く❷迷うものは答えだと思うものに線を引く
リスニングが終わった後に、再判断して塗りつぶす❸迷うもの以外は即、塗りつぶす
- 設問に対応する答えが会話に出る順番は、
設問の順番とほとんど一緒
1.冒頭のアナウンスやマークのポーズは問題の先読み
冒頭にはPart全体の手順アナウンスが流れます。
ここを聞く必要は全くありませんので問題文を先読みするようにしてください。
先に読む目的は2つです。
- 本文のトピックを把握する
- 本文で答えなければならないポイントを把握する
❶は「話題が予め分かっている」とその後の展開が推測できます。
そうすると、音情報だけでは足りないものを、脳が推測で補ってくれる効果があります。
❷は、会話から特定の情報を探し出す、という視点で聞くということです。
これを「スキャニング」と呼びます。
項目「2.設問から聞き取りのポイントをつかむ」で詳しいポイントを解説します。
設問の先読みの仕方は次の通りです。
- 冒頭のアナウンス(パート全体の説明)の間に
次に解くNo.71-73の問題文と選択肢を読む問題文(質問)は精読
選択肢は精読しない
※「頭の中で音声を再生しない」でもOK
例)
Where is this announcement taking place?←精読以下、精読しない
(A) At the station
(B) At the airport
(C) At the bus stop
(D) At the restaurant - 設問を聞く
→回答する設問は印字されているが、音声で読み上げられる
音声読み上げ+8秒のポーズが与えられるこの間にできるだけ早く回答する
音声と同じタイミングではマークしないのがポイント
次の設問を読む時間に当てる - 回答ポーズの間に次の設問74-76を読む
2.設問から聞き取りのポイントをつかむ
次の章で、パターン別の解法を詳しく説明します。
先読みの時点では、❶か❷のいずれに該当するかを設問をみて把握しましょう。
聞き取りのポイントが分かります。
❶特定の情報を聞き取るタイプ
❷会話の全体像を聞き取るタイプ
❶に関しては、特定の情報を聞き漏らすと回答できませんので、リスニング中は何に注目したらよいか、設問から確認しましょう。
❷に関しては、全体の文脈で理解すればよいため、まずは❶に集中→❷の順番となります。
それぞれの主な設問例をまとめました。
❶特定の情報 |
時 手段 何 次の行動 言葉の意味 |
❷会話の全体像 |
話題 職業 場所 理由 |
3.マークの仕方をマスターする
手順は下記の通りです。
❶Aが正解と確信したらマーク
自信がない場合、Aに鉛筆を置いたまま、Bを聞く
❷迷うものは答えだと思うものに線を引く
リスニングが終わった後に、再判断して塗りつぶす
❸迷うもの以外は即、塗りつぶす
Part3、4は全て線だけ引いておいて、リーディングが始まってから、後で一気に塗りつぶす方法もあります。
リスニング中は塗りつぶす時間に割かず、問題文を先読みする時間を確保するためです。
けれども、きなこは迷うもの以外は即、塗りつぶすのをおススメします。
理由は3つ。
①鉛筆を使うなら、シャープペンほど塗りつぶす時間が取られないから
②後から一気に全部塗りつぶすのは、気がかりでハラハラしたから
③リーディングの方にも時間を回したいから
迷うものだけ、これかな?と思うマーク欄に線を引きましょう。
リスニングが終わった後、一気に心を落ち着けてマークを塗りつぶすと、決めておいてください。
後の時点で、線を引いたマーク欄から変えてもOKです。
こうしておくと、「どうしよう、聞き取れなかった」と焦って、次の問題まで気持ちを引きずらなくて済みます。
「後で考えればいいや」と見切りをつけてしまうのです。
後で考えても、あまり正答率があがらなかったりしますが、
気持ちの切り替えのためめという方が大きいです。
4.設問に対応する答えが会話に出る順番は、
設問の順番とほとんど一緒
一つのリスニング問題に対し、3つ設問があります。
設問の順番と、リスニング問題に答えが出て来る順番は同じです。
❶ 設問1~3のうち、初めは設問1に視線を置く
❷ 設問1の答えが出てきたら、設問2に視線を移す
❸ 設問2の答えが出てきたら、設問3に視線を移す
文字が目に入っていると、聞き取るポイントを認識することができます。
この場合は、次の設問に視線を移しましょう。
1つのリスニング問題は25秒~35秒です。
等間隔とは限りませんが、8秒~12秒毎位には答えが出てくる計算になります。
8~12秒位で視線を切り替える時間感覚を身に付ける練習をしてみてください。
リスニング力が全く自信がない
600点未満のあなた
かえって気が散る可能性があります。
私は全くの初心者の頃、目をつぶって音だけに
集中していました。
この方法を取り入れるのは、余裕ができたらでよいです。
聞き逃してしまったときは焦りがちなので、そういった時にヒントを得るための指針です。
MUSTではありません。
「リスニング中は何も見たくない。気が散って音が聞けない」という人も無理に取り入れる必要はありません。
TOEICリスニングPart4のトピック別対策
電話伝言メッセージ
TOEIC公式サイトのサンプル問題(No71-73)で、取り上げられている形式です。
形式は二つあります。
- 留守電形式
- 自動音声案内形式
注目するポイントは
- メッセージの目的
- メッセージを聞く人/残した人
- メッセージを聞いて何をすればよいか
- 折り返しの連絡が必要かどうか
です。
実生活に落とし込んで考えれば、注目点は分かるはずです。
自動音声案内なら
「解約は何番を押せば、取り次いでもらえる?」
「この会社の営業時間は何時~何時?」
留守電なら
「誰が話してる?」
「折り返し電話が必要?」
と、日本語でも考えるのと同じです。
打ち合わせなどの発言
TOEIC公式サイトのサンプル問題(No74-76)(No77-79)で、取り上げられている形式です。
サンプル問題では、No74~は上司から複数の部下への指示、No77~は会議上の一人の発言でした。
他には研修の冒頭の案内など、状況は様々です。
- 場面設定(会議、研修、打ち合わせなど)は?
- 業種は何か?
- 発言の目的は何か?
- 何をすることが求められているか?
このような点にも注目しながら聞きましょう。
告知
交通機関の遅れや、空港でのゲート案内、公共施設からのルール案内などを告知するアナウンスです。
次のような点に注目してみましょう。
- 告知が行われている場所
- 告知の目的
- 告知されている状況
- 求められてる行動
- 数字が出てこれば、何の数字か
ツアーガイド
観光案内や施設案内など、これから回る行程や時間帯が説明される形式です。
次の点に注目しましょう。
- 場面設定(観光、社員向け、施設利用客向け)
- 施設を回る順番
- やってはいけない注意点
- タイムスケジュール
広告
広告もよく出題される形式です。
次のような点に注目しましょう。
- 商品やサービスの種類
- 商品のサービスの特徴
- ディスカウントなどの特典
- 特典を受けるための条件
紹介
講演会や学会などで、司会者がこれから話す人を紹介する形式です。
次の点に注目してみましょう。
- 紹介する人の肩書や経歴
- 紹介する人がこれから話す内容
- 紹介する人の名前
放送
ラジオ放送や天気予報、交通渋滞アナウンスなどの形式です。
- 放送のテーマ
- 最新の情報は何か
- 変更点があればどう変わったか
天気予報は表現が限られており、伝える情報も限られています。
天候を表す主な単語を覚えておくと得点につながりやすいです。
なお、アメリカでは華氏が使われるのが一般的です。
Celsius(摂氏 ℃)、Fahrenheit(華氏F)と呼び方が異なります。
しかし、単に「70 degree(70度)」と言うことが多いです。
正確ではありませんが、(華氏ー30)÷2が大体の摂氏の気温になります。
気象用語
- high / low pressure
高 / 低気圧 - cold / warm / storm front
寒冷 / 温暖 / 暴風雨前線 - humidity 湿度
- temperature 気温
- degree 度
雨の表現
- shower にわか雨
- downpour 豪雨
- drizzle 霧雨
- sprinkle ぱらつく雨
- scattered rain ところにより雨
天候の表現
- fog 霧
- hail ひょう/あられ
- mist もや
気温の表現
- muggy、humid 蒸し暑い
- freezing 凍るように寒い
- chilly ひやっとする
- windy 風の強い
TOEICリスニングPart4パターン別対策
TOEICPart4のパターン別解法についてお話しします。
前章の「2.設問から聞き取りのポイントをつかむ」で❶特定の情報、❷会話の全体像を読み取る2つのパターンに分かれると話しました。
細かく見ていきましょう。
特定の情報
時
What time will the ○○ end?
When can the listener do ○○?
特定の時間や曜日、日付を尋ねているケースです。
時刻は数字なので比較的聞き取りやすいはずです。
曜日ですと、全体の聞き取りが必要な場合もあります。
「今日は月曜日」という情報が冒頭に来て、
中間や後半に「締め切りは明後日まで」というようなケースです。
注意して聞きましょう。
手段
How can the listener do ○○?
手段や方法を尋ねるケースです。
選択肢にByが並んでいます。
例えば、
How can the listener get the coupon?
(A) By downloading it from the website
(B) By visiting the shop
(C) By asking the clerk
(D) By shopping
You can get the discount ticket though our website.
が聞き取れたとしたら
何
What does the speaker say about ○○?
特定の発言や行動を尋ねるケースです。
例えば、
What does the speaker say about the problem of the photocopier?
女性の発言がこうだったら
One copy machine does not work properly.
(A) The papers are jammed
(B) Out of work
(C) The print is too light
(D) The print is too dark
次の行動
What are listeners asked to do?
What does the speaker plan to do?
Part3と同様、リスニングの後半に答えが出て来ることが予想されます。
しかし、TOEIC公式サイトのサンプル問題(No80-82)を見ると、二番目の設問(No.81)に出ていますので、三番目の設問に問われるとは限りません。
ですのでPart3と違って、出現の箇所が予測しにくいという点で難易度が上がります。
また、前半部の理解が前提になる可能性がある点も注意してください。
未来や提案・依頼の内容が該当します。
What will the speaker probably do next?
も考えられる質問例です。
言葉の意味
What does the speaker mean when he/she says, “○○”?
特定の発話の意味を詳しく尋ねる内容です。
厳密に言うと、その発言の部分だけ聞き取っても正答できません。
発言の周辺の文脈で判断することになります。
発話のニュアンスなど、特定の単語を聞き取らなくても正答にはたどり着けます。
例えば、「Can you believe it?」 は、純粋な質問ではなく、「相手に意外なことを同意してほしい」意図で使ったりします。
文脈によって意味が変わる文が来るので、全体のニュアンスを読み取ることが必要です。
会話の全体像
Part3と同様、会話全体にヒントが広がっているため、「特定の一つの情報を聞き漏らしたから不正解」という性質のものではありません。
なので、下記のパターンなら、いつ回答しても問題はありません。
視線を移すテクニックを前章で書きましたが、このパターンのものはあまり気にしなくてよいということになります。
話題
What are the speakers discussing?
What is the conversation mainly about?
ヒントは複数のキーワードの中から出てきます。
例えば、Hotel reservationがテーマの会話だったら、accommodationやroomといった単語、日にち、人数が聞こえてくるはずです。
正確な日にちを聞き漏らしたとしても、正答はできますので、特定の情報を聞き分けるよりも難易度は下がります。
職業・場所
職業
Who is the woman/man?
Where do the speakers work?
場所
Where are the speakers?
職業と場所も、ヒントは会話のあらゆるところに隠されています。
場所に関してはオフィスや駅、空港、レストランなど、それぞれに特徴のある単語を聞き分けましょう。
職業に関しては、場所がヒントになることもあります。
また、複数の人が出て来る場合その関係性がヒントになります。
理由
Why is the woman/man calling?
特定の情報でも理由は扱いましたが、会話全体にヒントが出て来る「目的」もあります。
電話の目的だと、主語の人物は「なぜ電話しているか」をずばり言わなかったりします。
複数の理由をつなげて推測することが必要になります。
例えば、Order、Defective(欠陥品)、「すぐ代替品が必要」などを聞き取れば、「Make a complaint」という答えにたどりつけます。
図表問題
他の形式と少し違います。
印刷されている図表を読み込んで解くという種類の問題です。
リーディングのPart7に出て来る図表問題のリスニング版という感じです。
例えば、次のような図が印字されていたとします。
Daily Itinerary
Time | Activity |
9:00 | Pick up at the hotel |
9:30 | Watching Hawaiian Dance Performance |
11:30 | Lunch at Diamond Cafe |
Look at the graphic.
What time should the listener be at the pick up area in the hotel?
という設問があったとします。
会話中で、
Please be in the proper pick up area at least 10 minutes prior to the departure time as the driver may not announce departure.
こんな文が聞き取れたとしたら「8:50」が正解です。
特定の情報を聞き取る必要がありますが、一文だけではなく、複数の文に情報がまたがることもあります。
この場合、少し難易度が上がりますので、注意してください。
TOEICリスニングPart4対策にオススメの勉強法や参考書
参考書の使い方原則
参考書は使い方を間違えては意味がありません。
TOEIC985点を取得し、3回公務員試験に合格したきなこ必勝の基本勉強法をご説明しましょう。
- 同じ参考書を3回解く
- 違う分野の参考書を交互に解く
- 誤答の解説を理解する
- 良い参考書を選ぶ
- 公式問題集は単語ボキャビルに
詳しくはこちら参考にしてください。
全スコア共通の参考書と勉強法
今回の記事でご紹介した上記のテクニックは「TOEIC直前の技術」の一部も入っています。
スコアが上がりやすい学習の順番など、知らなかったら損をする技術が満載です。
私もこの参考書のおかげで895点から985点まで1か月でスコアアップしました。
直前の技術の詳細はこちら。
その他、全パート共通で使用できる参考書と勉強法はこちらで紹介しています。
TOEICリスニングPart4対策まとめ
TOEICリスニング(Part4)の対策についてまとめました。
TOEIC Part4の基本対策
- 冒頭のアナウンスやマークのポーズは
問題の先読み
目的:
本文のトピックを把握する
本文で答えなければならないポイントを把握する - 設問から聞き取りポイントをつかむ
❶特定の情報を聞き取るタイプ
❷会話の全体像を聞き取るタイプ -
マークの仕方をマスターする
❶Aが正解と確信したらマーク
自信がない場合、Aに鉛筆を置いたまま、Bを聞く❷迷うものは答えだと思うものに線を引く
リスニングが終わった後に、再判断して塗りつぶす❸迷うもの以外は即、塗りつぶす
- 設問に対応する答えが会話に出る順番は、
設問の順番とほとんど一緒❶ 設問1~3のうち、初めは設問1に視線を置く
❷ 設問1の答えが出てきたら、設問2に視線を移す
❸ 設問2の答えが出てきたら、設問3に視線を移す
Part4のトピック別対策
電話伝言メッセージ
- 留守電形式
- 自動音声案内形式
注目するポイント
- メッセージの目的
- メッセージを聞く人/残した人
- メッセージを聞いて何をすればよいか
- 折り返しの連絡が必要かどうか
打ち合わせなどの発言
注目するポイント
- 場面設定
- 業種は何か?
- 発言の目的は何か?
- 何をすることが求められているか?
告知
注目するポイント
- 告知が行われている場所
- 告知の目的
- 告知されている状況
- 求められてる行動
- 数字が出てこれば、何の数字か
ツアーガイド
注目するポイント
- 場面設定
- 施設を回る順番
- やってはいけない注意点
- タイムスケジュール
広告
注目するポイント
- 商品やサービスの種類
- 商品のサービスの特徴
- ディスカウントなどの特典
- 特典を受けるための条件
紹介
注目するポイント
- 紹介する人の肩書や経歴
- 紹介する人がこれから話す内容
- 紹介する人の名前
放送
注目するポイント
- 放送のテーマ
- 最新の情報は何か
- 変更点があればどう変わったか
Part4のパターン別対策
特定の情報
- 時
What time will the ○○ end?
When can the listener do ○○? - 手段
How can the listener do ○○? -
何
What does the speaker say about ○○? -
次の行動
What will the speaker ask listeners to do? -
言葉の意味
What does the speaker mean when he/she says, “○○”?
会話の全体像
会話全体にヒントが広がっている
- 話題
What is the talk mainly about? - 職業
What is the speaker’s profession? - 場所
Where is the announcement taking place? - 理由
Why is the speaker calling?複数の理由をつなげて推測する
- 図表問題
参考書の使い方
- 同じ参考書を3回解く
- 違う分野の参考書を交互に解く
- 誤答の解説を理解する
- 良い参考書を選ぶ
- 公式問題集は単語ボキャビルに
Part4は、長いだけでなくスピーチ形式のため、Part3のような会話と違って区切りもありません。
難易度が高く、苦手意識を持ちがちです。
しかし、聞くポイントを意識すれば、全部を聞き取れなくても正解につながります。
ぜひスコアアップへつなげていってください。