こんにちは。元ワーママ公務員のきなこです。
英語を使う公務員の花形といえば・・・外交官でしょうか?
海外転勤ずっと繰り返すのは辛いなあ。
外交官なんて難しそう!
だけど、英語を生かして公務員をやってみたいな。
こんな人もいるんじゃないでしょうか?
TOEIC985点取得し、3つの公務員組織で仕事をしてきた元公務員きなこが、定番からあまり知られていない穴場の「英語を生かした公務員の職業」を徹底解説します。
主な経歴:
- 国立大学等法人事務職員
(入庁当時は国家公務員2種)教務学生担当、国際交流担当など
- 地方公務員(学校事務)
保護者と教員の通訳
- 国立大学等法人研究員
国際労務担当 - 公立大学法人事務職員
語学系の学歴・職歴:
- カナダバンクーバーで1年半留学
専門学校(マーケティング、通訳・翻訳) - JTB子会社での商談通訳(観光分野)
主な英語の資格:
- 英語検定準1級
- TOEIC985点
- IELTS Overall7.0
Listening8.5 Reading 6.5 Writing 6.0 Speaking 6.5
詳しいプロフィールへ
国際化の波を受け、英語を大なり小なり使う機会が、どんな仕事でも増えてきています。
「英語を使う公務員」といっても、「日常的に英語を使用する」公務員と、「英語を使う可能性がある」公務員とは全く違います。
私の経験や友人の話を踏まえて、英語使用度別でまとめましたので、ぜひ進路選択の参考にしてください!
目次
英語使用度★★★公務員の職業5選
国際公務員
国連事務局(UN)、国連児童基金(UNICEF)、世界保健機関(WHO)、経済協力開発機構(OECD)などの海外に本部がある国際機関で働く職員のことをいいます。
日本の公務員とは異なり、終身雇用契約は廃止されており、人事評価を行った上で定年65歳までの雇用が続く継続雇用か、任期付の雇用、臨時的な雇用となっています。
職種は一般職と専門職に分かれています。
一般職は現地国の現地事務所に直接求人があるかどうかを確認し、個人で応募することになります。
専門職ほど高い学位は求められません。
専門職は、「大学を卒業してすぐ就職」という性質の仕事ではありません。
修士号や専門的な職務経験を求められます。
国際公務員の詳細ページ
外交官(外務省職員)
外交官とは外務省本省と世界各地の大使館・総領事館・政府代表部に勤務し、外国との交渉や文化交流、情報分析や邦人保護活動を行う公務員です。
単に外務省に所属のある職員という捉え方もありますが、「外交官」と呼ぶと、一般に「外務省の総合職員と専門職員」を指すことが多いです。
外務省の職員には一般職もあります。
専門職になるには、外務省が行う「外務省専門職員採用試験」を受験します。
総合職・一般職(高卒程度・大卒程度の2種類)になるのは少し複雑です。
人事院が行う「国家公務員採用試験」の該当職種で合格した後、各官庁を訪問して外務省に内定をもらう必要があります。
どの職種も在外公館(大使館・総領事館・政府代表部)で勤務する機会が与えられています。
一般職は頻度が低くなる可能性もありますが、海外と日本を5~6年度の頻度で行き来するので、英語使用頻度は高いです。
しかし、求められる運用能力は、職務内容から考え、総合職・専門職>一般職ということが言えます。
言語の研修があり、英語以外の外国語を選んだ場合は、その外国語を使うケースもあります。
外交官(外務省職員)の詳細ページ
航空管制官
国土交通省の航空局に所属する国家公務員です。
管制官になるには、航空管制官採用試験に合格し、1年の研修を受けなければなりません。
空港の管制塔などに勤務します。
航空機が安全に離着陸し、他の航空機とぶつからずに空を飛べるようパイロットに情報提供や指示を行います。
パイロットとのやり取りは主に英語で行われるので、英語能力が必要です。
試験内容は大学卒業程度のものですが、学歴は問われませんので、大卒である必要
はありません。
24時間勤務の勤務地もあるため、シフト勤務制の場合もあります。
また、転勤は他の公務員と同様、3~5年間隔です。
警察行政職員(通訳)
外国語の専門知識を駆使して、外国人が関わる事案に対応する地方公務員・警察行政職員です。
外国語は英語以外には、地域の住民構成に応じ、中国語、ポルトガル語など様々です。
警察通訳になるには、東京都の警視庁や各自治体の警察本部になり、それぞれの試験を受験することになります。
例えば、令和元年度の警視庁では、英語で2名、中国語で3名、韓国語で1名、ベトナム語で1名の募集がありました。
採用人数がすくないため、非常に狭き門となっています。
取調べにおける通訳業務、外国語による電話通訳、捜査関連資料の翻訳業務などに従事します。
業務の性質上、当直制度もあります。
防衛省専門職員
高い語学力とグローバルな視点から日本の安全保障を支える国家公務員です。
防衛省専門職員になるには、「防衛省専門職員採用試験」に合格しなければなりません。
2020年度は「英語」「ロシア語」「中国語」「朝鮮語」の4つの試験区分での試験があります。
業務内容は主に3つあります。
- 安全保障関連行政及び高官通訳
日米や諸外国との防衛協力業務など
在日米軍と関連自治体との折衝
高官通訳 -
情報収集・分析
国際関係、地域情勢、軍事情勢に関する情報収集・分析 -
自衛隊における通訳・翻訳、職員の語学教育
国際会議等の通訳
海外資料の収集整理及び翻訳
自衛官・事務官等に対する語学・情報に関する教育
英語使用度★★ 公務員の職業5選
国家公務員総合職・一般職
(税関・入国管理局、文部科学省など)
外務省職員の項目でも触れましたが、国家公務員の試験は人事院が主催しています。
国家公務員試験に合格して初めて、各官庁の面接に行けるチケットを手に入れる、というような仕組みなので、「特定の官庁に絶対合格できる」試験ではありません。
この点は注意してください。
国家公務員試験に合格した後、英語を生かしたい場合、上記でも触れた外務省はもちろんのこと、例えば、下記の官庁が挙げられます。
- 財務省 税関(総合・一般)
- 出入国在留管理庁(総合)/入国審査官(一般)
しかし、冒頭でも触れた通り、国際化の波を受け、英語を大なり小なり使う機会が、どんな仕事でも増えてきています。
例えば、経済産業省では貿易を管轄する部門に配属になれば、英語を使う場面があるでしょうし、海外転勤も考えられます。
官庁訪問で数多くの官庁を訪れ、英語を使った業務の有無や海外出張・転勤の可能性を説明でチェックすることをオススメします。
多様な部門があり、2~3年間隔で異動する中、人事異動は希望通りにはなりません。
ですので、必ず英語を使えるとは限りません。
なお、国家公務員総合職は外務省に限らず、国費で2年間海外の一流大学院に入学できる制度があります。
海外の出向や大使館や総領事館、政府代表部での勤務もあるため、一般職に比べると、英語を生かす機会は多いと言えます。
文部科学省の裏話
きなこは元国立大学法人職員ですが、国際課時代にキャリア(総合職)とノンキャリ(一般職)と仕事をしたことがあります。
文部科学省も部門によっては海外への出向があります。
総合職の例)在外邦人学校担当、海外事務所の副所長
一般職の例)国立天文台のハワイ事務所、UNESCOの担当
教育分野は海外大学との接点も多いため、国内の会議でも海外から招待者がいれば、英語が必要になるケースもあります。
公立学校教員(中学校・高校:英語)
公立学校の中学校・高校で採用されるためには、大学で教員免許を取得し、各自治体で行われる公立学校の教員採用試験に合格する必要があります。
合格すれば、地方公務員として採用されることになります。
また、不合格でも、各自治体で講師登録を行えば、正規の公務員ではありませんが、臨時的任用講師や非常勤講師として勤務することができます。
英語の教員は英語を教える仕事なので、当然英語を毎日使います。
また、ALTなど外国人の指導補助教員がいる場合には、同僚であるALTとコミュニケーションを取るために英語能力が必要になります。
しかし、英語を教える授業だけでなく、学級運営、生徒指導、進路指導、部活動など多岐に渡る業務があります。
給食指導がある場合は、昼休みもきちんととれません。
英語を生かすというよりは、生徒を教え導いていく教育活動にやりがいを感じられるかどうかが大事な仕事です。
国立大学等法人職員(事務・司書)
厳密に言うと、公務員ではありません。
独立行政法人職員で、公務員に準じた身分となる準公務員です。
国立大学等法人職員試験、または、大学が独自で設けている独自採用試験に合格する必要があります。
英語を使用する頻度は勤務する大学の規模や国際交流が盛んかどうか、にもよるため、一概には言えません。
しかし、海外からの訪問や海外大学との提携、海外事務所を開く大学も増えており、外国人研究者も増えています。
英語のみで学位が取得できるコースを開いている大学もあり、その場合、当然、教員も学生も英語しか話せません。
となると、留学生対応の部門だけでなく、人事部門、経理部門、法規部門でも英語に触れる機会は増えています。
人事なら外国人の採用、経理なら海外事務所の資金管理、法規なら海外事務所で締結する賃貸契約や売買契約の確認です。
JICA、JETROなどの独立行政法人職員
JICA(国際開発機構)やJETRO(日本貿易振興機構)の政府系機関の職員は、公務員ではありませんが、公務員のように営利によらない公益性の高い仕事を担うことができます。
海外出向も多くあり、専門性の高い仕事に就けるため、英語を生かして専門分野の仕事をしたい人にとっては魅力的な仕事です。
JICAやJETROの職員になるためには、それぞれの法人で行われる採用試験に合格する必要があります。
英語使用度★ 公務員の職業
地方公務員(都道府県・市役所)
観光課、市民課、国際課
都道府県庁や市役所の地方公務員になるためには、それぞれの自治体の行政職公務員試験に合格する必要があります。
観光課や国際課に配属されれば、英語を生かす機会があります。
また、市民課に配属された場合、外国人が窓口に来ることもありますので、英語を生かす機会があるでしょう。
しかし、地方自治体では通訳専門職を臨時で雇用するケースがありますので、専門的に携わるということは難しいでしょう。
また、行政職には多様な部署が異動先としてありますので、上記の課はあくまで異動先のごく一部です。
2~3年毎に異動があり、希望は必ず通るというものではありませんので、「英語を生かしたい」と強く考える人が地方公務員になることはあまりおススメしません。
しかし、英語が採用の際に有利になったり(自治体によってはTOEICなどの点数で公務員試験に加点がある)、英語人材が少ないために、現場で重宝される状況はあります。
また、あまり知られていませんが、海外赴任という機会も、実はあったりします。
国際課を経験し、海外赴任した現役地方公務員の方にインタビューしましたので、下記記事を参考にしてください。
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英語を使う公務員の職業11選のまとめ
「英語を使う公務員の職業11選」についてまとめました。
どの仕事に就くにも、英語を使って仕事がしたいのであれば、英語力を高める必要があります。
当ブログでは英語学習の方法、たくさん紹介していますので、ぜひ参考にしてください。