こんにちは。
元ワーママ公務員のきなこです。
公務員試験も英語ができると有利って聞いたことあるけど
どうやって勉強したらいいんだろう?
実際仕事ではどんな風に生かせるんだろう?
本日は、元公務員でTOEIC985点取得し、
英語を生かして海外出張もしていたきなこが
この疑問にお答えします!
なお、きなこは
国家公務員一種(現国家総合職)の一次合格含む
3回公務員試験に合格して転職している異色の元公務員です!
さて、公務員試験と一口に言っても、多くの試験種が存在します。
この記事では、事務系職種を中心にお話をします。
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目次
公務員試験に英語が有利な理由
公務員試験に英語が有利な理由はこちらの記事に詳細がまとめられています。
ここでは、試験種別に英語が重要な理由の要点をご説明しましょう。
全公務員に共通(教養試験)
公務員試験は教養試験と専門科目試験に分かれています。
教養試験は高校までの、「英語、現代文、古文、世界史、物理・・・」といった内容です。
教養試験において、英語は必ず出題されます。
従って、どの公務員を志望する場合も、教養試験で英語は必須となります。
「教養試験に占める割合が1~2割である英語は重要」です。
例えば、国家公務員一般職で、文章理解の英語は5題出題されていますが
地理・日本史・世界史といった人文科学系の科目は1題ずつしか出題されていません。
たった1題のために、ローマ帝国のハドリアヌス帝から第二次世界大戦のムッソリーニまで覚えますか?
英語と世界史どちらが重要で効率がよいか?考えてみてください。
国家公務員総合職
国家公務員総合職の試験において、英語は非常に重要です。
TOEICや英検、IELTS、TOEFLという英語資格試験を一定以上取得すると、一次試験・二次試験の点数に加点されるからです。
結論から言うと、下記のことが言えます。
加点されるスコアレベルは、決して高いものではない。
TOEICなら
600点以上で15点、730点以上で25点
15点は、一次試験と二次試験の配点の合計点数と同じである。
キャリアを志望する学生なら難しくない点数なので
TOEICを取得し、加点を得るのは合格のために必須
なお、上記でTOEICと書いたのは、英検、IELTS、TOEFLと比較すると、TOEICが一番勉強効率がよいためです。
TOEIC以外はリスニング、リーディングに加え、全てアウトプット(ライティングとスピーキング)が含まれています。
TOEICはリスニングとリーディングのみ。
ライティングとスピーキングは独学での対策が難しく、また、点数を伸ばすにも時間がかかります。
勉強効率のよいTOEICがオススメです。
国家公務員一般職
国家公務員一般職は「英語基礎」と「英語一般」という2科目が専門科目にあります。
英語を勉強すれば、1科目または2科目分の専門科目の勉強が不要になります。
その分、他の科目を深く勉強したり、有効に時間が使えますね。
なお、レベルは下記の通りです。
英語基礎:センター試験より少し難しい
TOEIC600点位
英語一般:センター試験以上
TOEIC800点位
時間に余裕がない場合は、ある程度英語が得意な人にのみ、お薦めですが
将来は公務員を目指そうかな、と考えている高校生や大学生の皆さんなら、TOEIC対策を兼ねて勉強するとよいでしょう。
民間企業との就職活動にもTOEICのスコアは重視されるので、公務員と併願する場合も、滑り止めに就活する場合も、使えるからです。
TOEICで高いスコアが取れる人は、公務員試験独自の傾向を押さえるのは、3~4か月あれば事足ります。
国税専門官と財務専門官
専門科目に英語があるのは、国家公務員一般職だけではありません。
国税専門官と財務専門官も同じようにあります。
また、国税専門官は「英語」と「商業英語」という2科目があります。
財務専門官は「英語」でレベルは下記の通りです。
国税専門官
「英語」:国家一般の英語基礎程度
TOEIC600点程度
「商業英語」:難(商業系の専門用語が必要)
財務専門官
「英語」:TOEIC700点程度
TOEIC対策が有効な点については、国家公務員一般職と同様です。
地方公務員
一部自治体でも、国家公務員総合職のように、英語資格試験の加点制度を取り入れているところがあります。
例えば、秋田県では、TOEIC730点以上を取得すると、6点の加点があります。
この他、三重県、佐賀県などありました。
年によって条件も変わるので、志願先の募集要項よく探してみましょう。
国立大学法人等職員
国立大学法人等職員は、法人で独自採用試験を設けているところがあり、この場合、TOEIC一定の点数で筆記試験免除という制度のある大学があります。
また、面接カードで点数記載が求められる場合もあります。
昨今、国立大学では国際化の影響を大きく受けています。
入職後、TOEIC点数取得を義務付けられているところもありますから、国立大学等法人職員を志望する方は勉強しておいて損はありません。
国立大学で英語力が重視される背景などはこちら
試験種で混乱しているあなたに
試験種の名称で混乱し始めてしまったあなたは、公務員試験のガイドを入手して、全体像を確認しておきましょう。
上記の冊子はクレアールという公務員予備校が発行している無料の冊子です。
社会人向けとありますが、「経験者採用」以外の、試験概要や出題例は学生と共通しているので、学生の方でも役立つ内容になっています。
約50ページに渡り、公務員試験の仕組みや試験内容が解説されています。
例えば、第一章ではこのような内容がまとめられています。
仕事の種類 / 受験資格 / 区分 / 職種 / 試験スケジュール
また、その他の章では試験内容や出題例、論文試験のテーマなど、情報がぎっしり詰まっています。
数量限定の配布となっているため、配布が終わってしまう前に入手してください。
公務員で英語を生かす場面
実際の仕事で、どのように英語を生かせるのだろう?と疑問に思った方もいると思います。
英語に関しては、やはり、職種によって全く異なります。
詳しくはこちらの記事も読んでください。
事務系公務員以外についても記載しています。
ここでは、概要を簡単に説明します。
英語をフルに生かす公務員
外務省職員
外務省の職員は、一般的に5~6年毎に本省(日本)と在外公館(海外)を行き来します。
従って、英語は必須です。
英語以外の外国語を希望した場合は、その言語も高いレベルが求められます。
事務系職員は、総合職、一般職、専門職の3種類あります。
専門職になるには、外務省が行う「外務省専門職員採用試験」を受験します。
総合職・一般職(高卒程度・大卒程度の2種類)になるには、
人事院が行う「国家公務員採用試験」の該当職種で合格した後、各官庁を訪問して外務省で内定をもらう必要があります。
航空管制官
国土交通省の航空局に所属する国家公務員です。
航空管制官採用試験に合格し、1年の研修を受けなければなりません。
航空機が安全に離着陸し、他の航空機とぶつからずに空を飛べるようパイロットに情報提供や指示を行います。
パイロットとのやり取りは主に英語で行われるので、英語能力が必要です。
警察行政職員(通訳)
外国語の専門知識を駆使して、外国人が関わる事案に対応する地方公務員・警察行政職員です。
外国語は英語以外にもあり、通訳なので、当然高い語学力が必要です。
防衛省専門職員
日本の安全保障に関わる高官の通訳を行ったり、自衛隊の通訳・翻訳、語学教育が任務です。
「防衛省専門職員採用試験」に合格しなければなりません。
日常的に高いレベルの語学力が必要になります。
英語を時々生かす公務員
国家公務員総合職・一般職
国家公務員のうち、特に海外との接点が多い省庁の場合、英語を使う機会があります。
税関・入国管理局を目指す場合は、職務の性質上、外国人と接する場面が多いことは想像がつくでしょう。
意外なところでは文部科学省も英語を使う機会があります。
きなこは国立大学の職員だったので、文科省出向者と仕事してきた中で見聞きしました。
海外大学や研究機関との連携がありますから、海外出向も珍しいことではありません。
なお、国家公務員総合職は外務省に限らず、国費で2年間海外の一流大学院に入学できる制度があります。
海外の出向や大使館や総領事館、政府代表部での勤務もあるため、一般職に比べると、省庁問わず、英語を生かす機会は多いと言えます。
しかし、総合職も一般職も、海外の接点がない「総務の部署」などももちろんありますし、基本は日本ベースであることが多いため、入職時に❷ほどは高いレベルが求められません。
国立大学等法人職員(事務・司書)
厳密に言うと、公務員ではありません。
独立行政法人職員で、公務員に準じた身分となる準公務員です。
海外からの訪問や海外大学との提携、海外事務所を開く大学も増えており、外国人研究者も増えています。
英語のみで学位が取得できるコースを開いている大学もあり、その場合、当然、教員も学生も英語しか話せません。
となると、留学生対応の部門だけでなく、人事部門、経理部門、法規部門でも英語に触れる機会は増えています。
人事なら外国人の採用、経理なら海外事務所の資金管理、法規なら海外事務所で締結する賃貸契約や売買契約の確認です。
英語を生かすこともある公務員
地方公務員(都道府県・市役所)
観光課、市民課、国際交流課
地方公務員にも英語を生かす機会はあります。
観光課や国際交流課に配属された場合が主な想定例です。
また、市民課に配属された場合も、外国人が窓口に来ることもありますので、英語を生かす機会があるでしょう。
しかし、地方自治体では通訳専門職を臨時で雇用するケースがあります。
その場合、専門的に語学に携わることはできません。
また、行政職には多様な部署が異動先としてありますので、上記の課はあくまで異動先のごく一部です。
挙げてきた中では、一番機会が少ないと言えます。
英語を生かして活躍している
現役地方公務員のインタビュー記事はこちら
目標の公務員別:英語の勉強法
それでは、どのように英語の勉強を進めたらよいか、目標の職種別に見ていきましょう。
英語をフルに生かす公務員
❶英語の資格試験で得点する
まずは、目標としている試験種の募集要項を確認し、推奨されている資格試験のレベルを突破してください。
そして、「資格試験のスコアなどの伸び」を英語力の伸び把握に使い、モチベーション維持にも役立ててください。
例えば、外務省専門職員の場合、受験語学に関わらず
TOEFL(iBT) 100点以上
IELTS 7.0以上のスコアを有している
ことが推奨されています。
当ブログのIELTS対策記事はこちら
https://workmom.biz/english-ielts/
当ブログのTOEIC対策記事はこちら
なお、TOEICを指定されているような場合でも、L&R以外にも、アウトプットを測るS&Wの試験をペースメーカー代わりに使うことをオススメします。
英検など他資格でも構いません。
資格対策を行った後のアウトプット能力は格段に洗練されたものになります。
私もIELTSの対策を行ったおかげで、難易度の高い語彙も口から出やすくなり、また、論理的な文章が書けるようになりました。
他の職種と違って、英語を母国語である日本語並みに高めて、仕事をする必要があります。
TOEICのL&Rだけ高くても、業務に就いたとき、苦労することが目に見えています。
総合力を高めることを意識しましょう。
❷オンライン英会話を活用する
オンライン英会話は非常に安価なため、アウトプットの場としては最適です。
先生や英会話スクールによっては、IELTSなどの対策も可能です。
アウトプットを伸ばす場合、フィードバックが要です。
なかなか個人で対策しづらい分野なので、ぜひ活用してみてください。
こちらは初心者向けの記事になっていますが、上級者の方も参考になる情報が載っています。
私がIELTS7.0を取得した時に
使用していたオンライン英会話はこちら
英語を時々生かす公務員、生かすこともある公務員
勉強の仕方はあなたの属性によって変わります。
英語を積極的に活かしたい人
❶TOEICで800点以上を取得する
入職後にも配属先によっては勉強を続ける必要がありますが、800点程度あれば、面接でも十分な評価の対象です。
試験の加点がある場合も、国家総合職で730点が最高位ですから、十分です。
公務員試験本体の勉強がおろそかになる位なら、800点前後で問題ないです。
英語が好きで800点以上を目指したいという方は、入職後、どんな場面で使うことが想定されるか、具体的にイメージした上で勉強しましょう。
生かす場面が全くないようなら、入職後、英語を生かせないことが不満になる可能性もあります。
志望先変更も検討しましょう。
当ブログのTOEIC対策記事はこちら
❷オンライン英会話を活用する
入職後、実用的な英語力が必要な志望先の場合は、積極的にオンライン英会話でアウトプットを鍛えてください。
ライティングに関しては、日本で勤務する分には、そこまで高い能力が必要な場面は想定されません。
しかし、ライティングはスピーキング能力を伸ばすのによい効果があります。
スピーキングは咄嗟の判断で、言葉を選ぶので、いつも同じような単語を使ってしまいます。
ライティングは辞書を使ったり、じっくり考えて書くことができるので、使える単語が広がる効果があります。
オンライン英会話の会話のみならず、ライティング添削サービスも時々使ってみるとよいでしょう。
オンライン英会話の始め方の記事はこちら
英語は公務員試験突破のみでよい人
❶公務員試験に英語で加点がある場合
時間が許す限り、また極端に苦手でない限り、TOEIC600点や730点にチャレンジしてみましょう。
また、文章理解では8割以上を目標にしてみてください。
TOEIC対策のまとめ記事では、スコア目標別の記事もあります。
私が1か月で約100点(895→985点)スコアアップさせた方法も
❷公務員試験に英語で加点がない場合
英語が得意な場合は、
文章理解で8割以上を狙っていきましょう。
専門科目で英語を選択することも検討してみてください。
英語が極端に苦手な場合は、
文章理解で5~6割を取るという思考に変えてください。
文章理解の記事はこちら
中学・高校英語から自信がないあなたは
公務員試験全般の勉強方法
公務員試験全体の勉強方法はこちらを参照してください。
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公務員試験と英語:試験対策と仕事のまとめ
公務員試験と英語の関係について、まとめました。
公務員試験に英語が有利な理由
■全公務員に共通(教養試験)
教養試験に占める割合が1~2割である英語は重要
■国家公務員総合職
加点されるスコアレベルは、決して高いものではない。
TOEICなら
600点以上で15点、730点以上で25点
15点は、一次試験と二次試験の配点の合計点数と同じである。
キャリアを志望する学生なら難しくない点数なので
TOEICを取得し、加点を得るのは合格のために必須
■国家公務員一般職
英語を勉強すれば
1科目または2科目分の専門科目の勉強が不要
英語基礎:センター試験より少し難しい
TOEIC600点位
英語一般:センター試験以上
TOEIC800点位
時間がある学生はTOEIC対策と兼ねるのがオススメ
■国税専門官と財務専門官
国税専門官は「英語」と「商業英語」という2科目
財務専門官は「英語」が専門科目
国税専門官
「英語」:国家一般の英語基礎程度
TOEIC600点程度
「商業英語」:難(商業系の専門用語が必要)
財務専門官
「英語」:TOEIC700点程
■地方公務員
国家公務員総合職のように
英語資格試験の加点制度を取り入れている自治体あり
■国立大学法人等職員
独自採用試験がある場合、
TOEIC一定の点数で筆記試験免除という制度がある場合も。
また、面接カードに点数記載欄があることも。
公務員で英語を生かす場面
■英語をフルに生かす公務員
外務省職員:
一般的に5~6年毎に本省(日本)と
在外公館(海外)を行き来=英語は必須
航空管制官:
パイロットとのやり取りは主に英語
警察行政職員(通訳):
外国人が関わる事案に対応する
防衛省専門職員:
高官の通訳
自衛隊の通訳・翻訳、語学教育など
■英語を時々生かす公務員
国家公務員総合職・一般職:
特に海外との接点が多い省庁の場合、英語を使う機会がある
しかし、そうでない部署もあるので、必須ではない。
例)税関・入国管理局
文部科学省
国家公務員総合職は外務省に限らず、国費留学制度や
海外出向、大使館などでの勤務があるので
一般職よりも機会がある
国立大学等法人職員(事務・司書):
独立行政法人職員
留学生対応
海外大学の外国人研究者対応など
英語を生かすこともある公務員
地方公務員(都道府県・市役所)
観光課、市民課、国際交流課:
地方公務員にも英語を生かす機会はあります。
観光課や国際交流課
また、市民課の外国人対応
しかし多様な部署が異動先とあるので、ごく一部の機会
目標の公務員別:英語の勉強法
■英語をフルに生かす公務員
❶英語の資格試験で得点する
試験種の募集要項で推奨されている資格試験のレベルを突破
英語力の伸び把握に使い、モチベーション維持にも役立てる
なお、TOEICを指定されているような場合も、
S&Wの試験受験をオススメ
他の職種と違って、TOEICのL&Rだけ高くても、
業務に就いたとき、苦労するため
❷オンライン英会話を活用する
アウトプットの場としては最適
先生や英会話スクールによっては、IELTSなどの対策も可能
■英語を時々生かす公務員、生かすこともある公務員
英語を積極的に活かしたい人:
❶TOEICで800点以上を取得する
❷オンライン英会話を活用する
オンライン英会話の始め方の記事はこちら
英語は公務員試験突破のみでよい人:
❶公務員試験に英語で加点がある場合
苦手でなければTOEIC600点や730点にチャレンジ
文章理解では8割以上を目標に
❷公務員試験に英語で加点がない場合
英語が得意な場合は、
文章理解で8割以上
専門科目で英語を選択も検討
英語が極端に苦手な場合は、
文章理解で5~6割を取る
英語は一見とっつきにくく感じることもあるかもしれませんが、地道な努力を継続すればできるようになるものです。
この記事が公務員合格に役立てれば幸いです。