こんにちは。
29歳と38歳の年に公務員に採用された元ワーママ公務員のきなこです。
「社会人から公務員試験に合格って難しそう・・・」
「第二新卒とか、若い子しか無理なんじゃないの?」
「大企業のエリートじゃないと無理なんじゃないの?」
私も昔はそう思ってました。
決してそんなことはありません。
私の主な経歴は行政職公務員です。
職歴にブランクもあります。
非正規のパート社員だった時代もあります。
一般企業からの短期離職経験もあります。
その上、採用時の年齢はお話しした通り、29歳と38歳の年。
つまり、公務員試験は、試験で結果さえ出せれば、一般的には不利になる年齢や職歴ブランクも関係なく、平等に合格させてくれるものなのです!
この記事では、社会人のあなたが公務員になるための試験やその対策についてお話ししたいと思います。
私が高齢で合格した秘訣も分析してお話しします。
目次
社会人が公務員試験を受験するパターンは主に2通り
公務員の採用方法は一般企業とは大きく異なります。
公務員試験は基本的に、年に1回行われます。
社会人の採用パターンは主に2つ
さて、この公務員試験、社会人が受験する場合2パターンあります。
- 通常の公務員試験
新卒採用枠と一緒に受けるイメージ - 社会人経験者採用試験
中途採用枠のイメージ
①と②の試験の主な違いはこんな感じです。
実施団体 | 年齢 | 教養 | 専門 | 論作文 | |
---|---|---|---|---|---|
❶通常 |
国家 |
主に 20代まで |
難易度 | △ | 論文 |
❷社会人経験者※ |
国家 |
主に 30代~ |
難易度 | × |
論文 |
社会人経験者の定義
地方公務員は自治体によって、受験対象者の定義がバラバラです。
「○年以上の職務経験」といった要件を設け、年齢制限は60歳未満となっているところが多いですが、詳細は異なります。
経歴に自営を含めるところもあります。
週30時間以上、など正社員の職歴でなくても問題ない自治体もあります。
国家公務員は2020年の要項では2年以上の職歴を求めていました。
なお、「係員」ではなく、「係長級以上」の募集となります。
採用先として、2020年は会計検査院、内閣府、金融庁、公安調査庁、外務省、財務省本省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、国土交通省、環境省が挙げられていました。
税関の中途採用受験について(インタビュー)
https://workmom.biz/koumuin-chuto-zeikan/
社会人採用の特殊な例
職務経験不問の社会人採用試験を実施しているところもあります。
年によって実施団体や実施状況変更の可能性がありますので、注意してください。
- 41歳未満が受験可能
法務省専門職(法務教官)刑務官採用試験
入国警備官採用試験
- 40歳未満が受験可能
国家公務員一般職(定型的な業務) - 就職氷河期世代が受験可能
国家公務員事務、技術、刑務官、入国警備官※2020年実施試験の対象者
1966(昭和41)年4月2日から1986(昭和61)年4月1日までに生まれた者
社会人採用の情報収集
上述の通り、「社会人経験者採用試験」は自治体によって定義がバラバラで、非常に分かりにくいです。
そこで参考にしていただきたいのがこちらです。
こちらはクレアールという通信に特化した公務員試験の予備校が作っている無料の冊子です。
約50ページに渡り、公務員試験の仕組みや試験内容が解説されています。
年齢制限以外にも公務員試験はややこしい仕組みです。
地方公務員において、初級は高校卒業程度、上級は大学卒業程度の試験を意味します。
しかし、この場合、大卒者でも30歳未満なら「高卒程度」の枠で受験が可能ということです。
なので、こちらを志願するなら、地方初級の問題集を入手しなければなりません。
例えば、第三章ではこのような内容がまとめられています。
試験内容 / 出題例 / 新形式の試験 / 論文試験テーマ
面接試験質問例 / 集団討論課題例 /
Q&Aでは、「今まで関わりのなかった自治体を受験しても採用されますか?」という、突っ込んだ内容についても取り上げられています。
数量限定の配布となっているため、配布が終わってしまう前に入手してください。
20代社会人にオススメの試験は通常の公務員試験!
さて、年代別にオススメの試験枠を見ていきましょう。
20代のあなたは、自治体によっては、通常の公務員試験と社会人経験者採用試験の両方受けられるケースがあります。
「筆記試験が楽なら、社会人経験者採用試験で受けた方がお得!」
と思うかもしれません。
しかし、きなこは通常試験が受けられるなら、社会人経験者採用試験をオススメしません。
試験対策(努力)でコントロールできない要素が大きいからです。
筆記試験は、正直、「試験勉強の努力さえすれば受かる試験」です。
しかし、その筆記試験が易しいということは筆記試験で振るいをかけてくれないということです。
ということは、必然的に、二次の面接試験や職務経験の論文がポイントとなってきます。
職務経験は過去の事実ですから、将来の努力でコントロールできないですよね。
また、面接はある程度対策で伸びるものですが、絶対的な数値がないので、人と人の相性による部分も大きいです。
これも自分ではコントロールできない要素です。
人生における選択は自分でコントロールできる要素が大きい方を選ぶのが鉄則です!
独学を始めるならまずはこちら!
勉強方法とオススメ参考書
30代以降の社会人にこっそり教える公務員試験
30代以降のあなたは、
「社会人経験者採用試験一択か・・・狭き門だな」
と落胆しているかもしれませんね。
この記事を読んでいるあなただけに、こっそりお話しします。
大学職員なら、30代以上でも受験できる裏技があります。
国立大学では「国立大学等法人職員の統一試験」以外に、独自採用試験で年齢制限がゆるい枠を設けていたり、内部の非正規職員向けに正職員登用試験を設けているところがあります。
また、公立大学法人も似たようなケースがあります。
公立大学法人に、全国統一の試験はありません。
それぞれの法人で行われる採用試験で「年齢制限が緩いケース」、「内部登用制度を設けているケース」がある、ということになります。
詳しくはこちらの記事を参考にしてください。
国公立の大学職員は、旧国家公務員と旧地方公務員に該当します。
公立大学法人は自治体により異なる可能性もありますが、基本的には公務員と同じ「共済組合」(年金・健康保険)に加入でき、給与や待遇も公務員に準じた扱いです。
公務員と同等の待遇で、どうしても働きたい、というあなたは検討する価値があると思います。
28歳と37歳の社会人が公務員に採用された秘訣は2つ
私が社会人になって以降、公務員試験に合格したのは28歳と37歳の年です。
29歳、38歳で公務員として採用され、働き始めました。
両方ともほぼ年齢制限の上限ギリギリ。
37歳の時点では2歳の娘がおり、一般的には非常に不利な条件でしたが、合格しました。
ですので、公務員試験において年齢制限ギリギリでも合格は勝ち取れます。
また、子供の有無も関係ありません。
社会人が合格を勝ち取るのに大切なのは二点です。
筆記試験で高得点を取る
面接試験では新卒よりも、評価が厳しく見られてしまう事実はあります。
ですので、面接で多少不利な分、筆記試験でなるべく足下駄を履けるように高得点を取得する必要があります。
28歳の私が地方公務員で合格した時、一次試験の順位はなんと4位でした。
筆記試験で高得点を取ると、心理学でいうハロー効果も期待できます。
ハロー効果とは社会心理学の用語で、ある対象を評価する時に、それが持つ顕著な特徴に引きずられて他の特徴についての評価が歪められる現象のこと。
Wikipedia「ハロー効果」より引用
歪められる、と書いてありますが、常にマイナスに働く訳ではありません。
例えば、筆記試験の高得点で言うと・・・
筆記試験で高得点をマーク
→ ハロー効果:「この人は優秀な人だ」
→ 面接: 「他の受験生より優秀な受け答えに見える」
こんな感じです。
筆記試験はできるだけ高得点がマークできるよう、演習の手を抜かないでください。
勉強法も詳しく書いたオススメ参考書の情報はこちら
職務経験と志望する公務員の職務が
重なる点を強調する
公務員の業界でも、新卒の学生ではなく、社会人経験者を採る場合、
「即戦力」を求めています。
つまり、民間企業の転職と同様、これまでの職務経験で何が生かせるか、どうやって組織に貢献できるかを明確に言語化することが求められています。
私は新卒の時、国家公務員2種(現国家一般職)で文部科学省の出先である国立大学で採用され、26歳で留学のため退職しました。
紆余曲折あり、再度公務員を志望することになった28歳。
「市役所」は敢えて避け、地方公務員の「学校事務」を志望しました。
詳しいプロフィールはこちら
同じ教育機関の事務職という点で志望動機がつながったからです。
(事実、行政よりは教育に興味関心がありました。)
しかし、それだけでは理由として薄いと思い、友人に頼んで現役の学校事務職員を紹介してもらい、業務内容を詳しくインタビューさせてもらいました。
その結果、自分の職務経験と重なる部分を正確に把握でき、面接でアピールすることができました。
37歳で合格した時は「公立大学法人」を志望。
職務内容は知り尽くしていましたので、国立大学での経験・学校事務での経験をどう生かすか、やはり具体的に話すことができました。
あなたの仕事でも何か公務員と接点があるはずです。
それを言語化しましょう。
志望先の公務員の仕事が良く分からなければ、現役公務員や元公務員に聞き取りなどしてみてください。
きなこに相談したい場合はこちらから
https://workmom.biz/coaching
番外編:英語のスキルを持つ
公立大学や国立大学に関しては、語学力が高く評価されます。
私には過去、TOEIC985点取得という実績がありました。
また、過去、単発で何回か通訳をしていましたし、国立大学では海外の労働法を調査するなど、高い英語スキルと英語の実務経験がありました。
国立大学法人等職員や公立大学法人を目指している方は、TOEICを取得しておくと、有利になります。
詳しい背景はこちら
社会人が公務員合格し、採用を目指すための情報
当ブログのオススメ記事をピックアップしました。
ぜひ公務員試験受験や勉強に役立ててください。
社会人から3か月で合格を手にした現役地方公務員インタビュー
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勉強方法とオススメ参考書
公務員試験の勉強開始時期は?
社会人が公務員試験で採用される方法のまとめ
以上、社会人が公務員試験で採用されるための方法についてまとめました。
社会人採用の形態は主に2つ
- 新卒と共に受ける通常の試験
- 社会人経験者採用試験
こんな形態の試験もあり
・職務経験を問わない社会人試験
社会人が公務員試験を受験するのは3つ
- 20代なら、通常の公務員試験
- 30代以降なら、社会人経験者採用試験
- 裏技で、国立大学や公立大学職員という方法も
社会人が公務員として採用されるための2つの秘訣
- 筆記試験で高得点を取る
-
職務経験と志望する公務員の職務が
重なる点を強調する
きなこは、いくつになってもチャレンジする精神が、今後、変化の激しい世の中を生き抜く源になると考えています。
この記事が皆さんの人生を切り開くきっかけになることを願っています!